MSZ−006
Ζ(ゼータ) ガンダム

MSZ-006 Z-GUNDAM

登場作品:機動戦士 Ζガンダム(1985

 

全高:19.85m/本体重量:28.7t(フル装備時:62.3t)/乗員:1名

(劇中設定より)

 

 

 

 

バンダイ製 1/100スケール プラトイ

デラックス Ζガンダム

 

劇中前半の主役メカ・ガンダムmkUに続き後半の主役メカ・Ζガンダムの玩具もDX版

として発売されました。 ウリであるウェイブライダーへの変形は元よりMS時に於ける

関節可動も重視した本モデルは当時のポピー事業部によるmkU以上の意欲作と言えそう。

 

尚、本モデルは先のmkUや次年に発売されるDX版ΖΖガンダムと共に甲冑パーツを

追加し、当時流行の‘武者仕様'として復刻。 玩具ファンにとっては有難かった反面、

甲冑パーツを装備させる為の穴が本体の彼方此方に開けられてしまうという悲劇も。

 

因みにDX版mkUはパッケージのベラ部分に「対象年齢3才以上」の表記が

あったんですがΖには無し。 む…この辺、何やら思うところがあったんでしょうか?

 

1985年発売/定価:4500

 

 

 

 

FRONT,SIDE & REAR VIEW

頭頂高:約20.5cm

 

当時発売されたΖガンダムの変形モデルはどれも良好なスタイリングの確保に苦労した

様子で本モデルにもそれが窺えます。 完成品という意味ではHCMが、同スケールと

いう意味ではプラモがライバルになる訳ですがどれもイマイチといったところですかね。

 

DX版は(一応)純粋な玩具という事もあって安全面等に於いてプラモ以上の縛りが

諸々ある訳ですが、それを考慮すれば良く出来た方なのかな? それでもやはり気になる

点として挙げざるを得ないのは変形の都合とはいえ妙に小さい肩部と細い膝下ですか。

 

 

 

 

頭部

 

正面から見た頭部の造型が若干ムクレ気味なのが残念な点。 アンテナは変形を考慮した

フニャフニャ仕様となっており、赤い基部の下端には極小で「Ζ」の刻印を設けるという

お洒落な演出も。 画像右の様に首の左右旋回が非常に限られているのも残念な点です。

 

 

 

 

肩・腕部

 

肩部の可動形状にアレンジを加える事で制限はあるものの画像左の位置まで肩の開く範囲

を確保。 上腕部のロールは肘上で可能、肘は二重関節によりかなり深く曲げられます。

手首は1軸で回転、残念ながらmkUで実装していた2ピースで可動する指は不採用に。

 

 

 

 

脚部

 

太腿にはクリック機構があり脚を上げる際に効果を発揮、膝は変形を考慮した変則的な

二重関節となっています。 太腿が短かめなんで膝蹴りポーズはイマイチかな?

 

構造上、開脚させる事は出来ないんですが画像右にある変形用の股間フレームを

利用すればやや無理くりですが表情付けの幅を広げる事も。

 

 

 

 

ACTION

 

本モデルにはお約束とも言えるビームライフルとシールドが付属し装備可能。

ビームライフルは銃身が伸縮&グリップが可動…するのは良いんですが色々と

カツカツだったのかビームサーベルが付属しないってのは大きなマイナスだよなぁ。

 

 

 

 

♪今は動けない それが運命だけど

 

当時のモデル故に関節可動の限界値が低く身体は硬めなんですが、それでもDX版Ζは

相当頑張っていると思います。 ポージングの際はユーザーのセンスが問われそう!?

 

 

 

 

ウェイブライダーに変形!

 

当時の設計者による冒険なのか胸部を3分割ってのは中々に珍しいパターン。

フニャフニャなアンテナも手伝って変形の第1段階は割とスムーズです。

 

左右に分かれていた腹部を閉じて頭部を下げるんですが、1/100を以てしても

閉じた腹部内に頭部を収納するという劇中設定は反映出来ず…無理があるんですね。

 

 

続いて脚部を左右に開き両腕を収納するんですが、その際に肩基部の白い六角形状の部位

を腹部の裏側に上手い事入れ込む作業が結構難儀だったり。 この辺は個体差かな?

 

背部のフライング・アーマーはフレームを介して取り外す事なく前方に回せます。

フライング・アーマーのフレームと脚部のフレームには互いを繋ぐジョイント部が設け

られており変形後の形態をバッチリと保持。 こういった玩具的配慮は嬉しい処です。

 

 

胸部中央を後方へスライドしてコクピット部を固定。

シールドは首下のピンとコクピット先端のツメ、左右のフライング・アーマーにある

球状ジョイントの計4ヶ所で固定します。

 

 

次にロッドを介し脚部と接続された腰のサイドアーマーを前方に回すんですが、

このアレンジ構造は先述の3分割された胸部と並び本モデルの特徴と言えそう。

これにより脚部から機首にかけてのラインがスマートなものになっています。

 

 

二重関節の膝を所定の位置に変形させ足首を閉じスタビライザーを伸ばします。

 

 

脹脛のカバーを前方へスライドするとスラスターが現れます。

 

 

主翼を担うフライング・アーマーは2段階で展開、ウェイブライダーの完成となります。

 

 

 

 

 

SIDE VIEW

全長:約25cm

 

ウェイブライダーが持つ三角形なシルエットに格好良さを感じるか否かは

見る人次第ですがDX版ウェイブライダーの基本造型は同時期に発売された

HCM版と異なり機首を長めに採れた事でスタイリングはまずまずと言った感じ。

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

DX版ウェイブライダーの特徴として両脚の間隔が開き過ぎというのがあるんですが、

玩具としての諸々を考慮した結果、致し方なし…てな事だったんでしょうね。

先述した長めの機首が上手くバランスを取っている感じです。

 

 

 

 

FRONT & REAR VIEW

 

劇中イメージの再現を求める向きには物足りなさを感じるでしょうが

脚部の間隔を除けば意外なほど良く纏まっている前・後部。

 

 

元デザインによるものだと思いますが、やはり画になるのは前方からの眺めかな?

モデルは玩具ならではのフニャらないカッチリ感が高ポイントです!

 

 

 

 

 

ランディングギア展開!

 

底部3ヶ所に収納されているランディングギアが展開、金属製の車輪による転がし走行が

可能となっています。 こういった細かな玩具的配慮は玩具者にとって嬉しい限り!

 

 

 

 

 

DX版ガンダムmkUと

 

前半後半の主役ロボ玩具が同一シリーズで揃い踏み!

前作のエルガイムではmkUのハイメタルが出なかっただけに嬉しさもひとしおッス。

 

そいやクローバーのDXガンダムって約1/100だった様な…次年のDX版ΖΖも

合わせると面白いかも! つーか考えてみれば逆シャア、V、G、W…ガンダムの完成品

モデルって案外出ているんですね。 これだけで結構なコレクションになるかも!?

 

 

 

 

1985年の完成品Ζガンダム2態

 

同時期に発売されたHCMとパチリ。 DX版Ζガンダムは残念な点も散見しますが

タカトクのバルキリー辺りから始まる可変トイブームに於いて其れまで超合金や

マシンロボ等を造り続けてきたバンダイ玩具の実力が垣間見られる力作だと思います。

 

 

 

 

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