磁力牽引車

RECOVERY VEHICLE

 

登場作品:サンダーバード(1965

THUNDERBIRDS

 

 

 

 

デアゴスティーニ製

週刊サンダーバード2号&救助メカ

 

2016年1月より全国販売を開始したデアゴスティーニの1/144電動サンダーバード2号。

その第6、7、9、10号で磁力牽引車1号機&2号機が完成します。 該当号の冊子には

磁力牽引車の解説コラムが設けられており、気分を盛り上げるのに一役買っています。

 

2016年発売/定価:各1750円(税抜)

 

 

タカラ製 プラトイ

1/144 RCフルアクション磁力牽引車

&TB2POD

 

こちらは実写映画が公開された2004年にタカラより発売されたもので、同社から

発売された1/144電動フルアクション2号に対応した別売アイテムとなっています。

1号機はRC仕様の単品商品、2号機は4番コンテナ&4号とセットされた

別売アイテム「TB2POD」に付属しています。

 

 

1号機の台車部はそのままRCユニットとなっており取外し可能。

別売アイテムである電波発信車や鉄の爪タンクに換装、RC化する事が可能です。

 

2004年発売/定価:3980円(RC1号機)

2004年発売/定価:6000円(TB2POD)

 

 

それでは同じ1/144として発売された2種の磁力牽引車を比較形式でご紹介!

基本的に画像上がデアゴ版、画像下がタカラ版になります。

 

 

SIDE VIEW

 

全長:約9.5cm(デアゴ版:画像上)/約10.2cm(タカラ版:画像下)

 

 

プロポーション、ディティール共に全体的な印象としてデアゴ版はスマートな、

タカラ版は無骨な造型に仕上げたといった感じ。 タカラ版より長めな機首がデアゴ版の

スマートさを強めている印象ですが、劇中のイメージに近いのはデアゴ版かな?

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

両モデルのディティールの差が如実に出ているのが上部。

特にまるっきり異なるボディ中央後部ユニットの形状には興味津々です。

 

デアゴ版の機首上部にある「1」は広告媒体等で使用されている試作?モデルには

無いもので、製品になった途端に付けられた感じ。 そういったプロップを参考に

したのかもしれませんが、ここはタカラ版の様に無印なイメージだったりします。

 

 

底部はどちらもアッサリ気味ですがタカラ版にはRC用の超小型スイッチの姿が。

 

 

FRONT VIEW

 

デアゴ版で残念なのはキャノピーが塗り潰されている点。 その意図は解らないでも

ないんですが、どうもパーツ自体はクリア成型っぽいだけに残念度が増し増しです。

それ以外の全体的なディティールに於いてはデアゴ版に軍配という感じ。

 

 

劇中では使用されませんでしたが左右のクローラー前にある2連の穴は

逆噴射用ノズルであろうとデアゴの冊子で推察していました。

 

 

モデルから換算するに実車全長はデアゴ版で約13.68m、タカラ版で約14.69m

ですが、タカラ版に付属する説明書によると推定値として全長14.40m、

全幅5.97mという記載があって、エレベーターカー同様に寸法が合わんのですが?

 

 

造型の方向性は少々異なりますがデアゴ版、タカラ版共にスタイリングは良好!

気持ち的にはもう少し大きいモデルが欲しいんですが他のメカと(作品を越えても)

並べられる1/144スケールって事でこれはこれで大満足です。

 

 

REAR VIEW

 

両モデルで最も差異が生じているのがボディ後部のディティール。 劇中で確認出来ない

上にプロップの検証もままならない様で、現在に至るまで立体化の度にオリジナルの

解釈が為される事に。 タカラ版に付属の解説書にもその旨の記載があります。

 

 

タカラ版は台車部がモグラと共用という点から導き出した感じですね。

後部ディティールに関してはタカラ版の方が格好良いです。 デアゴ版のディティールは

何か手抜きっぽくて少々アレなんですが、実はプロップそっくりだったりして…!?

 

 

両モデル共にヒップラインは少々アップ気味な感じもしますが…この辺は好みか。

個人的にはもう少しだけ緩いアールで垂れ気味の方が好みだったり。

 

 

 

同じ1/144ですが…

 

先に展示した高速エレベーターカー同様、デアゴ版はタカラ版より小型化されてますね。

コンパクトにはなりましたが、スタイリングはより劇中に近くなったと思います。

 

 

ACTION

 

デアゴ版の組立て説明図によると吸着盤は接着しないので発射状態を再現出来るのですが

スポスポ抜けるので紛失には要注意! あとクローラーによる転がし走行が可能なのは

このスケールにして半ば当然の様にも思えますが実に有難いギミックです。

 

 

タカラ版はRCだ!

 

タカラ版はRC仕様で移動司令室型のコントローラーが付属。

アルカリ単4電池×2を使用します。

磁力牽引車の台車部は充電池を内蔵しており、取り外して充電に備えます。

 

 

充電!

 

コントローラー右のカバーを開けると中には充電部が。

ここに台車部を取り付けコントローラーのスイッチを入れると約2分で充電完了。

 

画像右下は台車部を外した車体の裏側。 本モデルは移動以外にも無線操作による

ギミックを備えており、確認出来る小さな歯車がそれに対応しています。

 

 

アンテナ付け替え いざ、操縦!

 

前進後進左右旋回と一通りこなす上にギミックボタンを押すと左右の吸着盤を

順に発射するというサイズの割に中々凝ったギミックを有しているのですが、

発売から10年以上経っている為か充電してもウンともスンとも動かず…(涙)

 

それにしてもこのキャタピラ駆動用ボタン、デザインのせいで指が痛いッス。

 

 

アピールポイントは他にも

 

左右内側2つの転輪にはサスペンション機構を搭載。 おぉ、これはリアル!

また吸着盤の発射筒は劇中の様に角度を変えられるんですが

手で押さえていないと角度を保持出来ないのが残念無念。

 

 

ばぉ〜ん! ばぉ〜ん!

 

ジェットモグラと共同戦線を張るべく爆音を鳴らし出動する磁力牽引車の勇姿!

デアゴ版、タカラ版、どちらも画になっていますね。

タカラ版のRC機能が生きていればなぁ〜。

 

 

因みにコンテナ内部では

 

タカラ製のコンテナを使ってパチリ。

早くジェットモグラが欲しいところですが相変わらず格納スペースはキツキツ気味。

 

 

磁力牽引車2号機

 

1号機から無線操縦される磁力牽引車2号機。

1号機とはアンテナの向きと塞がれたキャノピー、ライトの大きさ等が異なります。

 

 

ボディに記された「2」の書体はデアゴ版の方が劇中に近いです。

リサーチ結果を商品にフィードバック出来る度合いがこの10年の間に上がったんですね。

あ、因みにタカラ版のクローラーは残念ながらダミーなのでこの時点での走行は不可に。

 

 

思えば高速エレベーターカーは同時に複数台商品化される機会が多いのに対し磁力牽引車は

1号機のみ商品化という場合が多かったので、この流れはファンとしては嬉しい限りです。

 

 

 

1号機と比較

 

機首根元にあるラインはデアゴ版の様に1号機=黒黄の2本、2号機=黄の1本が正解。

タカラ版は金型(設計か)共通の弊害が出たんですかね?

ラインのモールドが1号機も2号機も同じなんですよね。

 

 

 

機首横のインテークについて

 

機首横にあるメッシュ状のインテークの外枠下部には軽くアールが掛かっているんですが

これを再現しているのはタカラ版のみ。 何と2号機ではこのアールが上下逆になって

いるのですが、残念ながらタカラ版でも此処までは再現出来ていません。

…なので、画像を少し弄って再現してみました。(画像左下の2号機サイドビュー)

 

悲しいのはデアゴの冊子の解説でこのインテーク外枠のアールについて言及して

いるにも関らず、製品では全く反映出来ていない事。 デアゴのPR文には

「最新のリサーチによる云々」という揚句が踊っていただけにこの辺、何とも…

 

 

タカラ版2号機もRC化が可能です

 

タカラ版の2号機のクローラーはシャーシと一体化されたものなので転がし走行は

不可なんですが1号機同様に取り外す事が可能で、1号機のRCユニットを

2号機に換装させる事により2号機をRC化する事が可能となります。

 

但しRCの1号機を2個買って内1個を2号機に換装しても使用周波数が同じなので

1号機2号機を同時個別にRC操作して劇中の様に遊ぶ事は出来なさそうです。

 

 

ここでもう1種

 

コナミ製 食玩 SFムービーセレクション

全長:約8.1cm(画像左はデアゴ版)

 

高速エレベーターカー同様、どうやらデアゴ版の基本造型はコナミ版を基にしている

様なのですが、先述の後部ディティールに関してはタカラ版に似ている様です。

否、タカラがコナミに寄せたのか。

 

2001年発売?/定価:300

 

 

1/144スケールのバージルさんと

 

デアゴの第4号に付属する1/144のトレーシー5兄弟からバージルさん、ご登場。

んー、やはりデアゴ版は少々小さく感じますね。

 

 

タカラ版(1号機)にも1/144スケールのバージルさんが付属します。

若干ファット&アバウトですが、これは当時の大量生産造型の限界だったのかな?

 

 

1/144ってのは楽しいね!

 

デアゴの冊子ではティーガーTと並べていたのでここでは90式とパチリ。

いやぁデカイっすね、磁力牽引車。 劇中、2両で500tある米陸軍の歩行戦車‘ゴング'

を穴から引き上げることに成功したのもこのサイズなら頷けるかな。

 

 

モグラの影に隠れちゃってる?

 

画像右は手元にあった森永製の食玩。 同時期、フルタからも出てましたっけ。

磁力牽引車は第2話にしか登場しないメカなんですがノボの超お気に入り!

クレーンにせず磁力で引っ張るアイデアはガキ時代のノボには思いつきませんでしたよ。

 

1号機に関しては初期ブーム時にイマイから小サイズのゼンマイプラモ、バンダイからは

大型のリモコントイ等が出ていて割と立体化に恵まれていた方だと思うのですが、

リアル造型のモデルや2号機となると90年代以降まで長く待たされる事に。

 

2010年代に入った昨今ではアオシマから大スケールの電動プラモも発売されたりして

ファンにとっては長生きしてホント良かった〜、なんて思うこと然りです。

 

バンダイ製DXサンダーバード2号の展示室へ→←画像をクリック

こちらに付属する磁力牽引車にも吸着パッドの発射ギミックが!

 

 

 

 

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