マッハ号

 

登場作品:マッハGoGoGo(1967

 

 

 

 

パッケージ

ERTL製 1:18ダイキャストカー

 

ミニチュア・カーの大きさとしては割とスタンダードな1:18ですが、

このクラスに本格的なキャラクター・カーが登場したのは

このマッハ号辺りからではなかったかと思います。

 

「スピードレーサー」の名でアメリカでも人気だったマッハGoGoGo。

その生誕35周年を記念して2002年に発売。

アチラでの名称はマッハ5(ファイブ)。このモデルは日本でも輸入販売され、

トイザらス等で販売されていました。

日本での販売価格は確か5000円くらいだったかと…。

 

SIDE VIEW

全長:約29cm

 

モデルはミニチュア・カー‘的な’アプローチがされており

架空の車であるマッハ号をどこまでソレっぽく魅せるかに重点が置かれています。

 

側面を見ると如何にしてカッコ良くするかという設計者の苦労が伺えます。

60年代のアニメメカ(二次元)を立体(三次元)にする事自体、困難な作業かと思いますが

加えて複雑な曲面で構成された車なので立体にした時、設計者によって形状に差が

出易いのがクセモノです。本モデルに於いては流石ミニチュア・カー的アプローチ、

最大公約数的なカッコ良さを表現する事に成功しています。

 

TOP & BOTTOM VIEW

上から見るとモデルのアウトラインは完璧なくらい完璧()。カッコイイ!

過去のモデルの中には前輪の軸幅を後輪より広くとって独特のカッコ良さを

演出していたものもありましたが、やはり車として見た場合に於いては

本モデルの様なレイアウトが妥当かと思います。

 

底部には少々アッサリ気味ですがマフラーやドライブシャフト等など

それなりにモールドが施されています。(そう言えばマッハ号ってFRだっけ)

2本のマフラーの間、中央から前輪の辺りには後述にある

チョッパーを出し入れするレバーとそのスリットが見えます。

また少しだけですが左右にステアリングを切る事も可能です。

 

FRONT & REAR VIEW

収納状態でもチョッパーが目立つのが惜しい。

ボディラインの素晴らしさについては最早言う事がありません。

特にリアの造形は色気を感じるほど艶めかしい…。

ナンバープレートのシールが曲がってるのが惜しいなぁ。

‘吊り目’の様な部分は赤くはありませんがテールランプという解釈らしく

表面にはクリアパーツが使用されています。

何処から見ても絵になる、と言うのは何気にスゴイ事です。

 

ACTION

フロントカウルを開けると12気筒のエンジンが。(画像左)

開けたカウルを固定出来ないのが残念なところ。

 

フロント下部にあるヘッドライトカバーにはクリアパーツが使用されていますが

内部のライトは黄色に塗られただけなのがこれまた残念。(画像右)

 

恐らくマッハ号の商品史上初である左右ドアの開閉ギミック!(画像左)

後部のトランクもモチロン開閉可能。(画像右)

 

夢のコクピット

ステアリング中央にはA〜Gの7つのボタンを配置。

それぞれがマッハ号独特の特殊装備を起動させるスイッチとなっている。

↓ミクロレディ‘ユメ’さんに試乗して頂きました。

う〜ん、狭っ! このモデル最大の欠点がこの運転席です。

ボディラインやらギミックやらをアレコレ考えた結果、ここにシワ寄せが…。

とにかく狭い。レーシングカーらしいと言えばそうかもしれませんが、

一般道も走る車なのでやはりもう少し前後に余裕のある車室にして欲しかったです。

 

先にも書いた通りボディのアウトラインは完璧に近いのですがコクピットの狭さが

災いしてボンネットが異常に大きいという印象が拭えません。フロントガラスが

カウルの分割線辺りまで前に出ていれば様になったと思うのですが…。

(トップビュー参照)

 

SPECIAL ACTION!

さてマッハ号といえば忘れてはならないのが7つの特殊装備。

ミニチュア・カーとしてアプローチされた本モデルでも4つの装備を再現しています!

 

Auto jacks

Aボタン:オートジャッキ

元々メンテナンス用に装備されたものだったが走行中に使用した際、

車本体をジャンプさせる事に成功。以後ジャンプボタンとして認知される。

モデルでは2段階に伸縮するジャッキを回転させる事でロック状態に出来る。

 

Chopper

Cボタン:チョッパー

フロント下部より2基の回転ノコギリが出て進路上の樹木等を走行しながら伐採していた。

マッハ号の人気装備であり、多くの商品に取り入れられている。

モデルではシャーシ下のレバー操作により出し入れ可能となっている。

 

Frogger

Fボタン:フロッガー

マッハ号を水中走行可能とさせるシステムの起動スイッチで

画像のビデオカメラ式潜望鏡もそのひとつ。

モデルではポップアップギミックにより画像右の位置までせり上がる。

 

Gizmo

Gボタン:ギズモ

これまた人気装備である鳥型の小型偵察機で、「ギャラント号」と呼ばれる事も。

モデルはハッチが開閉可能だがギズモは固定されている。

 

CHIM CHIM

付属のチンパンジー‘チムチム’。日本名は‘三平’。

主人公の剛(=SPEED RACER)より人気?

 

 

ERTL版マッハ号は、とにかくそのスタイリングが最大の魅力。

(一応)118なので同スケールの60年代車と並べてみるのも一興かと。

とはいえ対象年齢は8歳以上向けという事で、やはり子供向け玩具としての

性質も内包しています。‘ミニチュアとして’‘おもちゃとして’、

この一見相反するアプローチの仕方を高いレベルで融合し商品化するというのは

玩具の理想形なのかもしれません。

 

車大国&玩具大国であるアメリカが送り出してくれたこのマッハ号、

ホントは日本でこそ作って欲しかったモデルです。

 

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それでは玩具的(おもちゃ的)アプローチでマッハ号を商品化したらどうなるか、

2つの異なる玩具的アプローチの元で商品化されたマッハ号をご紹介。

 

 

左:リソーラス版 / 右:ユニファイブ版

 

画像をクリックすると展示室へ入れます。

ユニファイブ版をクリックすると空想科学潜水艦博物館へ飛びます。

 

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トミカサイズ 2種

左:ジョニーライトニング/右:キャラウィール(限定版)

 

プレイングマンティス社のブランド「ジョニーライトニング」にマッハ号が

加わったのは1997年。後にゴーストバスターズに登場するECTO−1等の

キャラクターカーがこの頃からシリーズに加わり始めました。

画像は恐らく初版なのですがこの後すぐボーナスパーツでオートジャッキが付属した

ものとチョッパーが付属したバージョンを発売。さらに後年ボンネットが開閉する

バージョンも登場。同じくバージョンアップしたシューティングスターとの

セット売りもありました。慌てて買ってソンしちゃった…。

当時並行輸品販売店で1200円にて購入。

↑ジョニーライトニングのラインナップ。

 

画像右側はバンダイがマテル社との提携の中でで展開したキャラ物専門

ミニカーブランド「キャラウィール」で、こちらは2001年発売。

通常版のボディカラーは白なのですが後に画像にあるボディ下部をブルーにした

限定版を発売し昔のファンの期待に応えました。定価:600円

 

日本ではトミカでお馴染み、小サイズのダイキャスト製ミニカー。

嘗ては永大のグリップキャラクターシリーズなんてのがありました。

ジョニーライトニングもキャラウィールも、このコレクションし易いサイズ

というのが最大の魅力となっていますが造形の方はというと今一歩な感じ。

ジョニーライトニング版はアメリカンテイストって事でまだ良いのですが

日本製であるキャラウィール版に於いては愛が足らないんじゃないかと…。

海外での販売も考慮した造形って事なのかもしれませんが他のラインナップと

比べてみてもマッハ号の出来はやっぱりイマイチなのです。

↑キャラウィール(通常版) 全長:約7.5cm

 

 

 

 

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