ガンダム mk-U

RX-178 GUNDAM mk-U

登場作品:機動戦士 Ζガンダム(1985

 

全高:18.5m/本体重量:33.6t(フル装備時:54.1t)/乗員:1名

(劇中設定より)

 

 

 

 

バンダイ製 1/100スケール プラトイ

デラックス ガンダムmk-U

 

前作にあたる「エルガイム」でハイエイジ向けトイに挑戦したポピー事業部が本作でも

その方向性で商品を開発。 但し同じ1/100ながらエルガイムの玩具で立ち上げた

‘ハイメタル'ではなく‘デラックス'(以後DX)と冠した純粋なプラトイでした。

 

英字多めなパッケージは如何にもマニア向けでパッケージ画は開田裕治氏によるもの。

態々「エゥーゴ・タイプ」と表記していますがティターンズ仕様は出ず仕舞いでした。

尚、展示モデルは中古品だった為にパッケージと本体にこんがりとした日焼けが…(泣)

 

 

お、封入されていたカタログを見るとマークUにハイメタルの表記が。

当初はその予定だったか、ハタマタ単純な表記ミスなのか…!?

 

1985年発売/定価:3980

 

 

 

 

バンダイ製 1/144スケール

ハイコンプリートモデル15

 

MSVを皮切りに順調に数を増やしていったホビー事業部のハイコンプリートモデル

(以後HCM)の15番目にラインナップされたマークUはHCMの基本フォーマットに

則ったスタンダードなモデルで、画像の通りパーツの一部が組立式となっています。

 

初版は「Ζガンダム」放映中の1985年ですがその後何度か再販されておりバックパック

にある刻印を見ると本モデルは199811月頃に再販されたものの様で、販売価格も当時

から200円アップの2200円(税別)となっています。 また2006年にはティターンズ

カラー仕様となったマークUが連邦カラー仕様のハイザックと共に‘新発売'されました。

 

1985年6月発売/定価:2000円(初版)

 

 

 

 

それではDX版とHCM版のガンダムマークUを以下に比較形式でご紹介!

 

 

FRONT,SIDE & REAR VIEW

頭頂高:約20cm

 

1/100を謳いリアルっぽさを演出するもいきなりオーバースケールで少々面喰うDX版。

対象年齢が3歳以上である事を考慮すれば何処から見てもお遊びの無いリアル造型なんで

すが、両肩の正位置を何故か不自然に上げているのがどうしても気になっちゃうんだな。

つーか、ボディと手足のバランスが独特なんスよね。 設計者の好みなのかしらん?

 

にしても白プラ特有の変色が仕事焼けの様に…HCMのバイファムやネオファム、

ハイメタルのエルガイム等、現在もなお美白を保っている固体は幾つあるのやら。

30年以上経ってこの状態なら良しとしますか。

 

頭頂高:約13cm

 

プラモベースなだけに基本プロポーションは当時にして良好そのものなHCM版。

こちらは対象年齢8歳以上という事もあってか各部の造型もDX版に比べシャープさを

増したものとなっており、DX版との住み分けを果たしている感じです。

 

 

 

 

DX版 頭部

 

そりゃクローバー版のガンダムに比べりゃカッチリした造型の頭部でイケメン度も増して

いるんですが…何つーか顔がデカイって感じッスかね? 目の周りの黒が中途半端なのも

印象を異にする原因となっている感じ。 尚、アンテナは軟質素材となっています。

 

首が左右上下に可動し、表情付けがシッカリと可能なのは高ポイント。

また、付属する外付け式のバルカンポッドを装備する事も可能です。

 

 

 

 

DX版 胸部

 

コクピットハッチは開閉可能、内部には本モデル唯一のメッキ部品を使用と中々お洒落。

設定より随分細身とした胸部ダクトは左右個別に上下可動します。 その範囲は限られた

ものですが他では余り見られないギミックが本モデルの存在価値を一気に上げる事に!

 

 

 

 

HCM版 頭・胸部

 

あれ、正面から見た顔はDX版よりもブサメンに見える気が…?

アンテナはグレーの他に劇中イメージに近いイエローバージョンも付属。 首は左右上下

に可動しますが、上下に関しては画像左下の様に相当限られたものとなっています。

 

胸部のコクピットハッチが開閉可能、内部にもソレっぽいモールドが施されています。

当時、HCMの持つこういったプラモ以上のギミックに有り難味を感じたもんでした。

 

 

 

 

DX版 肩・腕部

 

画像左上の様にボディ側の肩ユニットが上下に可動。 腕部を左右に開く際は腕の動きに

連動して肩ユニットのスラスター部が可動、腕部を水平以上に開く事を可能とさせるこの

アイデア賞モノのギミックに暫し感動。 柔軟な発想によるナイスなアレンジです!

 

 

肘の曲げ角度は約90度、上腕はロール可能ですが肩部のサイドアーマーが

干渉するんでロール可能な範囲は思った以上に制限されるのが難点か。

他には手首が回転、指は人差し指と中+薬+小指の2ピースで可動します。

 

 

 

 

HCM版 肩・腕部

 

HCM版の肩は上下こそ可動しませんが画像左の様に前後可動が可能。 肩は腕部からの

ピンを差し込むだけの構造なんで、これをやや抜く感じにすると可動範囲が広がります。

 

画像右にある腕の左右開きや肘の曲げ角度はDX版に比べるとかなり制限されたものと

なっているのが相当な不満点。 手首も回転以外の動きは制限強し、指に関しては

DX版同様、或いはHCMシリーズ共通の2ピース可動となっています。

 

 

 

 

DX版 胴・脚部

 

胴は限られた範囲ですが左右に旋回可能。(画像右上)特筆すべきはこの時期のモデルに

於いて前・横・後ろの腰アーマーが個別に可動する点で、これにより脚部の前後可動&

開脚範囲は想像以上のものとなっていますが膝の曲げ角度はもう少し欲しかった感じに。

 

足首の可動範囲は割と限られているもののサスペンション機構を搭載しているってのが

地味に凄かったり。 この辺をもっと活かせていれば面白かったんですけどね。

 

 

 

 

 

HCM版 脚部

 

腰アーマーは可動しないので脚部の前後可動&開脚範囲は申し訳程度に。

また、膝や足首の可動に関しても画像の通りお寒い状況という事でこの辺DX版に対して

大敗を喫する感じ。 HCMって動かすとイマイチな場合が多いんですよね…。

 

 

 

 

DX版 バックパック

 

ビームサーベルのラックを兼ねた上部スラスターは結構フレキシブルに可動。

4基の下部スラスターもボールジョイントで個別に(少しだけ)自由に可動します。

バックパックは取外しも可能、背中のディティールも再現されています。

 

 

 

 

HCM版 バックパック

 

上部スラスターは左右にのみ可動。 下部スラスターはDX版同様にボールジョイントで

4基個別に(やはり少しだけ)可動します。 同じくDX版同様バックパックは取外しが

可能で、腰部にはオプションパーツでバズーカラックを取付可能なんですが本モデルに

バズーカは付属しないんでプラモから持ってこないといけないってのが残念ポイント。

 

 

 

 

ACTION 〜デラックス版〜

 

腕部の可動範囲は手がサーベルラックに届くほど。

ビームサーベルはラック用の柄だけのものと刃の付いたものが各2本ずつ付属します。

刃が白いのは仕方のないところと諦めましょう。

 

 

ビームライフルはエネルギーパックとフォアグリップが取外し可能で各2個ずつ付属。

シールドに搭載された伸縮ギミックは嬉しいのですが腕へのジョイント部が固定式なので

旋回は不可。 伸縮は可でも装着後にシールドの角度を調整出来ないとは残念無念です…

 

 

シールドのジョイント部に旋回機能が無いんで腕部の動きで調整せにゃならんですが

それでもまぁ画にはなる感じ。 ややぎこちないですがライフルの両手持ちも可能です。

 

 

手首の構造の関係で握ったサーベルと前腕との位置関係がほぼ垂直にしかならないのは

現代のモデルにも共通する課題点。 サーベルが腕部から真っ直ぐ伸びる様に構えられる

手首の構造が確立されると良いんだけどそれまでは専用手首が最適解かもしれませんね。

 

 

 

 

ACTION 〜HCM版〜

 

若干ペッタンコな造型のライフルが気になりますがシールドのジョイント部にはDX版に

無い旋回ギミックを搭載。 装着した腕部と独立して表情を付ける事が可能です。

肘等の可動範囲は狭くてもライフルの両手持ちはHCM版でも可能となっています。

 

 

DX版同様、サーベルは長短2本ずつ付属しますが刃付きの方は若干短い様な?

DX版と話は前後しますがHCM版にもバルカンポッドが付属、頭部に装備可能です。

 

 

 

 

1985年の完成品2態

 

前作のエルガイム同様に1/1001/144で完成品モデルが発売されたマークU。

パッと見のスタイリングの良さとコレクション性ならHCM版、アクションフィギュアと

しての完成度ならDX版…と、住み分けが出来ている感じが面白いところですね。

 

個人的にはDX版の完成度の高さは想像以上。 ダグラムやバルキリー辺りから始まった

リアルロボ玩具に対するバンダイの回答といった感じで変形が無い分、関節可動に全振り

出来た結果かな、と。 変形に関してはDXゼータガンダムで果敢に挑戦しましたが…

 

因みにDX版マークUは数年後に武者仕様で目出度く復活する事になります。

 

 

 

 

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