ZAT基地

(宇宙科学警備隊 日本支部/ザット基地)

関連作品:ウルトラマンタロウ(1973/TV特撮)

組織名:ZAT( Zariba of All Territory

所在地:東京都千代田区霞ヶ関1丁目1番地

 

 

 

 

ブルマァク製 プラトイ

デラックス ザット秘密司令部

パッケージサイズ:約40cm×62cm×10cm

 

「帰マン」「A」と基地プラモを発売してきたブルマァクでしたが「タロウ」では

玩具にシフト、画像のDX版から若干規模を縮小したタイプも発売されていました。

 

本作は円谷プロ10周年記念作品だけあってかブルマァク以外のメーカーからも幅広く

玩具が展開されており、基地玩具もタケミ(栄進堂)やタカトク、永大等からも

商品化されていましたが逆にプラモではシッカリした基地が出なかった様な…

 

1973年発売/定価:5500円?

 

 

 

 

パッケージ写真に偽りアリ

 

画像左は上箱を開けた状態、右は上箱の横にある写真で付属品が紹介されています。

 

メカ6種の他に単品販売されているタロウとオイルドリンカーのソフビが写っていますが

オイルドリンカーは単品版を加工してベース部にほぼ固定された状態となっており、

タロウに関しては写真とは異なる飛行ポーズのミニソフビが付属しています。

 

この飛行タロウは単品や他セットで見た覚えが無いので本商品専用なのかもしれませんが

誠に残念ながら中古物件だった為に欠品、ここで紹介する事が出来ませんでした(涙)

本物件には他にも諸々残念な点があったんですが…古い商品故、仕方ないですね。

 

 

 

 

基本形

縦:約27×横:約39.4×高さ:約28.5cm(画像右の状態の外形寸法)

 

説明文によると本物件は1号基地、2号基地、司令塔の3つが合体したものだそうですが

画像左上のどちらが1号基地かは明記されず…中央に位置するオレンジの司令塔には電池

ボックス、モーター、豆電球を内蔵しており‘デラックス’なギミックに寄与します。

 

劇中では東京都心にあるZAT基地ですが本物件では自然要素多めにアレンジ。

基地本体を玩具化するよりも周辺を加えたパノラマスタイルとした辺りに当時のセンスが

窺えます。 尤もZAT基地の本体部って玩具化するにゃ少々難なデザインなんスよね…

 

 

 

 

ZAT基地 本体部分

全長:約13.9cm(最長部)

 

劇中ではイザとなりゃ飛んで逃げれる基地本体部のモデルはノンギミックですが司令塔の

豆電球を利用して中央部分が発光します。 また、上部のアンテナ部分には付属する

2本のロッドを挿し込む穴が開けられており、後述するギミックに寄与しています。

 

造型に関しては底部に大幅な省略が見られるもののそれ以外の外観はほぼ劇中に倣って

おり、この辺一寸意外な感じ(笑) メッキ仕様というアレンジ入りですが同社の廉価版

基地に付属する恐らく同一の基地本体部分には綺麗な塗装が施されている処が何とも…

 

当時の風潮としてメッキ=塗装より高価=デラックス…な感じだったんスかね?

個人的にはメッキとクリアは使用範囲が広ければ広い程、安っぽく感じたもんですが。

 

 

 

 

付属のZATメカ群

 

画像左上:スカイホエール(全長:約11.8cm)

画像中上:コンドル1   (全長:約7.3cm)

画像右上:スーパースワロー(全長:約8.5cm)

 

画像左下:ウルフ 777     (全長:約8cm)

画像中下:ラピッドパンダ (全長:約7.3cm)

画像右下:ベルミダーU世 (全長:約7.5cm)

 

フォルム優先でディティール甘めなメカ群は何れも転がし走行が可能。

スカイホエールのみ底部にロッドへ取り付ける穴が設けられています。

因みにこのメカ群は他の商品にも流用されている模様で…単品販売もあったんかな?

 

ところで当時バンダイから発売されていたプラモの影響なのか長い事‘ベルミーダ’で

脳内にインプットされていましたが、どうも‘ベルミダー’らしいッスね。

 

 

 

 

ヤプールの忘れ物?

‘超獣’オイルドリンカー現る!

 

基地本体の上部に取り付けたロッドの先にスカイホエールをセット、

もう1本のロッドの先には本来付属する飛行タロウをセットします。

 

 

司令塔の基部にある赤いレバーをオンにすれば基地中央が赤く点灯、モーターにより基地

本体とスカイホエール&タロウが旋回、地面が割れてオイルドリンカー登場、司令塔の

内部にある歯車の歯を板が弾きカチカチっと音が鳴るギミックが発動するんですが…

 

電池を入れても作動しませんでした(涙) 電池ボックスの蓋も欠品してたし。

どうやらオイルドリンカーはカム機構を利用して出たり引っ込んだりを繰り返す様で、

基地を分離状態で遊ぶ際は割れる地面の横にあるレバー操作で怪獣を出し入れします。

 

 

オイルドリンカーは画像左の通り尾がカットされており、そこをベース部に嵌め込んだ

状態となっています。 外そうとしたんですが尾も無いし、思いのほか固かったんで

ヤメときました。 首は単品版と変わらず画像右の様に左右へ回す事が可能です。

 

因みに正面を向かせた状態だとオイルドリンカーの鼻先が引っ掛かって地面がスムーズに

開かないんですよねぇ…なので遊ぶ際は予め首を曲げた状態にしておく必要があります。

第1話を観ると海から現れていましたが、モチロンその辺は気にしない方向で。

 

 

 

 

各メカ、出撃せよ!

 

ベースの岩山部には大2・小2で合計4ヶ所の格納庫が設けられています。 各格納庫

内部にはカタパルトがあり、メカをセット後に地表のレバーを倒せば岩山が開くと同時に

メカを射出します。 尚、2種の格納庫は大が飛行機用、小が車両用となっています。

 

また東京タワーが無い方の基地には車両用のカタパルト付スロープが設けられています。

メカをセットし、地表のスイッチを押すとロックが下がり射出されますがスロープの角度

だけでも充分なところにカタパルトで射出なんで遊ぶ上では随分過剰な設備だったり。

 

各格納庫は各メカ専用ではないので飛行機用、車両用で自由に格納可能。 上の画像は

パッケージに倣って配置しましたがスロープには車、ベルミダーは格納庫の方がシックリ

きますね。 因みに各カタパルトの動力にはゴムでなくスプリングが使用されています。

 

 

 

 

 

パッケージより

 

画像左は上箱の裏にある遊び方の説明図。

画像右のパッケージ写真は試作品なのか少々現物とは異なる部分がある様ですね。

…にしても完全な状態で遊んでみたかったなァ〜。

 

 

 

 

本格的基地玩具ノ夜明ケ!

 

時代の空気だったか其れまでプラモが主体だった基地アイテムも「タロウ」で遂に玩具、

それも大型玩具として発売されました。 同年の「ゼロテスター」ではポピーが大型基地

玩具を複数発売、1973年は基地玩具にとって記念すべき年と言えそうですね。

 

参考までに本モデル以外のZAT基地玩具に関して少々纏めてみると…

 

ブルマァク:ザット秘密司令部

本商品から‘デラックス’を外した廉価版モデルでベースは一体型のゼンマイ動力。

格納庫は1個ですがスロープは2本装備。 付属するメカはコンドル1、ウルフ777

ベルミダーのみで基地本体は塗装済み。 尚、ベース部の成型色は2バージョン有り。

 

 

タケミ(製造は栄進堂):ZAT基地 宇宙警備隊

ブルマァク版同様にパノラマ型ですが、基地本体部分は大型で3ヶ所にカタパルトを装備

したアレンジ造型となっています。 プラ製の土台に岩山、印刷された厚紙でベース部を

構成、メカは6種付属します。 因みに土台と岩山は後のMAC基地に流用されました。

 

 

タケミ(製造は栄進堂):宇宙警備隊極東支部 乗物デラックスセット

上の商品から基地本体とメカのみをセットにした廉価版ですが、パッケージにベース部の

イラストが印刷されているのでこれを使い簡易パノラマ仕様にして遊ぶ事も可能です。

 

 

マスダヤ:宇宙警備隊極東支部

ブルマァクやタケミ版よりも低年齢向けとしたのか大型なれど非常に簡略化された造型。

十字型の本体中央上部には手動で鳴るサイレンが設けられています。 四方の先端から

射出可能な付属メカにアンドロメダとマゼランが含まれているのがポイントです。

 

 

永大:グリップキャラクター 宇宙ステーション

ミニサイズながら唯一の合金玩具で「ZAT基地」ではなく「宇宙ステーション」と

ある様に所謂ZAT基地とは異なる造型でメカの発射ギミックを有しています。

上のマスダヤ版の造型もZAT基地というより宇宙ステーションに近いかな?

 

 

…といった感じで中々に賑やか。 造型的にはこれまでプラモでやってきたオリジナル

(或いはアレンジ)スタイルからリアルスタイルへの過渡期的なものと言えそう。

 

劇中ではメカの発進シーンも見所の1つだったんですが、これを玩具へ盛り込むには

デザイン的に困難だった様で当時の玩具に窺える苦労の跡が微笑ましかったりです。

 

 

ZATメカ群の展示室はコチラから↓

画像をクリックすると展示室へ入れます。

 

 

 

 

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