のらくろ探偵事務所
関連作品:のらくろクン(1987・アニメ)
タカラ製 のらくろクンのいえ
田河水泡原作で1970年にTVアニメ化もされた「のらくろ」が80年代に再アニメ化。
続編というより「のらくろ」のキャラクターを借りた別作品と言ってよく、
バブル期の日本を舞台としたコメディ仕立ての作品となっています。
「のらくろクン」はオリジナルと比べ女児向けエッセンスを強めた作品なのでスポンサー
のタカラからは画像のハウス玩具が発売、‘のらくろ探偵事務所'は劇中に倣ったもので
家というよりは基地的な意味合いを持たせたモデルとして設計されています。
1987年発売?/定価:3800円(税別)
全景
全体のサイズ:約33×30cm
2階建ての家を立体的にデザインした本宅。 各階に1部屋ずつと、ハウス玩具として
見ると省略・アレンジの強い造型に物足りなさを感じたりもするんですが、本モデルは
これとは別なところに主眼を置いた設計となっているので無問題といったところか。
本モデルにはハウス玩具的な小物類も付属するんですが数は少な目なんで家具類の多くは
画像下の様に壁面のイラストでフォロー。 淋しいですが狭いんで仕方なしですかね。
付属の人形
本モデルに付属する4体の人形は左から のら山くろ吉(のらくろクンの祖父)、
のらくろクン(主人公)、木下圭太(木下家の一人息子)、沢口リカ(木下家の隣人)。
何れもソフビ製で首が可動、身長はのらくろクンで約4.1cmになります。
因みに圭太とリカに関しては商品の何処にも説明表記が無かったので造型から来る
予想に基づいた表記としました。 多分合っていると思うけど…
お世話になります
のらくろクン達は木下家に居候する事に。 木下邸のデザインは土台部分も含め
中々に近代的。 ドアは開閉可能で、家と塀の間には小さいながら庭もあります。
リビング?
1部屋しかないので複合的な意味合いを持たせた感じに。
付属の小物もテーブル、イス×4、電話に冷蔵庫と少々寂しげ。
冷蔵庫はドアが開閉可能、電話は台と一体化したスタイルで立体化されています。
2階へ!
のらくろクン達には階段を上った先にある2階の部屋が与えられました。
洋風な1階に比べ2階の壁面イラストは和風なのが良い感じ。
のらくろクン達はこの部屋を探偵事務所として改築する事に!
探偵事務所完成!
事務所の入口は玄関とは反対側に。 庭を進み階段を上って2階の部屋に入ります。
事務所用の小物として机と鞄が付属するのでソレっぽく配置してみました。
因みに屋根にある看板のデザインは劇中に倣ったものとなっています。
向かって右側の屋根の上にあるハンドルを回せば探偵事務所としてのギミックが発動。
ギミック内容は小窓に表示され、通常は「セット」に合わせておきます。
レーダー
ハンドルを右に回す度にチンチンっとベルが鳴り小窓にレーダーが。
と、同時に本棚が倒れレーダー機器が現れます。
探偵どうぐ
更にハンドルを回すと小窓には「探偵どうぐ」の表示が。 と、同時に1階にある
電子レンジがパカッと開いて予めセットしておいた付属の探偵道具が出てきます。
◆探偵道具はレンジ横のスリットから挿入しておきます◆
のらくろカー(仮)、発車!
更にハンドルを回すと車庫に入れておいた車が打ち出されるんですが、2階の事務所から
車庫までの動線が確保されていないんでグル〜っと遠回りしないと…車に飛び降りる為の
動線をモデル上で確保してくれていればスンナリ楽しめるんですけど…ちょい贅沢かな?
見えない所にも拘りが
モデルの機械部分を担当する2階部品を取り外すとそれまで見えなかった場所に画像の
ガス(電気?)メーターと配管、換気扇のモールドが…この妙な拘りは何なんでしょ?
女玩と男玩の融合…的な?
ハウス玩具に基地玩具としての魅力を持たせた本モデルはターゲットを絞り切れていない
感じもしますが、他のハウス(或いは基地)玩具では得られない独特の雰囲気は
男女を問わない柔らかな作風だからこそ獲得出来たのかもしれません。
当時、タカラはヒット商品であった「フラワーロック」のアイデアを転用した
ダンス人形「のらくろロック」を発売。 これがスマッシュヒットとなった訳ですが、
「のらくろロック」の陰でこんなユニークなハウス玩具も出ていたんですね。