ガッツウイング1号

登場作品:ウルトラマンティガ(1996

 

全長:14m/最高速度:マッハ5.5(宇宙:マッハ49

(劇中設定より)

 

 

 

 

バンダイ製 U...

ULTRIDE MECHANICS WORD

劇中プロップを基にプロポーションとディティールを追求、これにギミックも盛り込み

先行する超合金魂やポピニカ魂とはまた異なったハイエイジ向けトイが2011年に登場。

「U...」と名付けられたシリーズの第1弾に選ばれたのは放映開始から実に

15年を迎えた「ウルトラマンティガ」に登場するガッツウイング1号となりました。

 

2011年3月発売/定価:5040

 

 

SIDE VIEW

全長:約14cm(約1/100スケール)

 

久々の国産TVシリーズウルトラマンとなった「ウルトラマンティガ」は嘗てのファンを

取り込みつつ新たなファンも獲得し、その後現在に至る基礎を築いた作品でしたが

ここに登場するメカニクスの多くはメインスポンサーであるバンダイサイドによる玩具色の

大変強いデザインとなっています。デザインを受け持ったプレックスの人達の弁によると…

 

・過去のウルトラマンに囚われない全く新しいコンセプトを提案しなければならない。

・デザインが散らばらない様に明確なコンセプトを→海洋生物をモチーフに。

・飛行機に見えないくらいの飛行メカを考えるところから始めないとダメ。

・それで明確にロケットノズルが付いている様なデザインは避けた。

 

ガッツウイング1号もそんな中で登場したものの1つなので飛行機(というかメカニクス)

として見るのは間違っているのかもしれません。結局の処、「タロウ」や「レオ」、

「ザ」や「80」に登場したメカの延長上にあると考えます。

飽くまで○○っぽく見える‘玩具’という事ですね。

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

1号のモチーフはイカだそうで確かにソレっぽい。

TPC或いはGUTSマークを模っている様にも見えますね。

ウリだけあってディティールは良好、マーキングも印刷処理となっています。

黄色いカラーリングはレーシングカーを参考にしたんだそうです。

 

 

FRONT VIEW

後に登場したマイナーチェンジ機・ブルートルネードをみるとイメージ的には

マットアロー1号っぽいですね。兎に角、全長に対し横幅が広過ぎるので格好良く見える

角度が限定されている感じです。登場頻度の高い機体なのでもう少し縦横高さの比率を

当時のTV画面に合わせてデザインした方が良かった様な気がするのですが。

 

 

REAR VIEW

主翼端にあるスラスター(か?)にはクリアパーツが使用されているのですが全くと言って

良い程効果が出ていません。先にも記したプレックスのインタビューには円谷サイドから

「これは何処にジェット噴射口があるんですか?」と聞かれて困ったそうです。

彼らにしてみればそれ位未知のテクノロジーで造られているんだとか。

 

 

ACTION

コクピット後方を押し込む事でキャノピーが後方へスライド可能となります。

コクピット内部も再現、人形も着座しています。

 

 

ウイング可動!

劇中通りスタンバイモード(画像左)とハイパーモード(画像右)に変形出来ます。

今時の玩具には必須とも言える変形機構ですがスタンバイモードは兎も角ハイパーモード

には然したる魅力を感じないなァ…劇中では画面に変化が得られて良いかもしれないけど。

 

 

着陸準備!

底部3ヶ所のハッチが開閉可能、ランディングギアが展開します。車輪も一応回転可能。

 

 

↓待機状態

個人的にはこの状態が1番サマになっているかと。

 

 

ディスプレイ台も付属

機体とのジョイント部はラチェット機構により2軸で角度を変更する事が可能です。

 

 

本モデル最大のウィークポイント…か?

さて、気になったのはフライトモード時に於ける主翼のロック機構。

上の画像は判り易くフライトモードからハイパーモードにする為に主翼を外側へ

引き出したところで、フライトモード時の主翼のジョイント部が確認できます。

 

 

主翼側にはコの字型のジョイントが埋め込まれていてその上下の端にツメがあり、

機体側の内部にはそのツメを受けるミゾがあります。(共に赤丸で表示した部分)

これにより接合されるのですが何故かジョイントのサイズと機体のクリアランスが合わず

左右共に全くと言ってよいほどロック出来ない状態に…!

 

…なのでフライトモード時は主翼側にあるガイド用のミゾ(画像左の赤丸部)部の

摩擦力のみで主翼を保持する事に。個体差による所謂ハズレ品かと思ったのですが

どうやら他の個体にも少なからず同様の症状がある様です。

 

初回生産品に見られる事例の1つなのかもしれませんが業界のオピニオンリーダーである

バンダイが発売するマニア向けの、それも決して安くはない商品でコレというのは

やはり基本設計や検査体制が甘いとしか言い様がありません。(因みにMADE IN CHINA

ティガ放映時に発売した玩具は基本日本製だった事を思うと色々考えさせられます。

 

本モデルは他にも造りが若干雑なのでは?と思える箇所が散見。

メカとしてのデザインの良し悪しは置いといて商品としての完成度をもう少し高めて欲しかったです。

 

 

‘玩具’・ガッツウイング1号

文中紹介したプレックスの弁はミリオン出版「平成ウルトラマン ライドメカ大全」からの

引用なんですが、こういうのを読んでつくづく思うのは少なくともメーカー主導でデザイン

されたメカはメカではなく「玩具」であるという事。デザイナーは「メカデザイナー」

ではなく「玩具デザイナー」であり、工業製品をデザインするプロであるという事。

 

格好良いメカを創作するのではなく売れる(と思う)モノを生み出す事を考えている、

そこにこちらが‘メカ’としての魅力を執拗に求めてしまってはいけないんですね。

航空機としてのガッツウイング1号に然程魅力を感じなかったのは当然の事でした。

 

では玩具としてのガッツウイング1号はどうか?

同書のインタビューには作業期間が短かった旨が記されており、そんな中でバンダイ・

円谷と話を擦り合わせながらデザインするという厳しい条件での仕事だったそうです。

しかしながら飛行機・イカ・変形要素を纏め上げる仕事ぶりは流石で当時のポピニカも

セールス的に好調だったそうなので玩具としては成功作と言えるんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

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