Ford FAB-1
登場作品:サンダーバード(2004/劇場用映画)
THUNDERBIRDS
アオシマ製 新世紀合金
(サンスター製 1/18スケール ダイキャストカー)
パッケージサイズ/縦:約20cm×横:約50cm×高:約15cm
1960年代にヒットしたSF人形劇「サンダーバード」が2004年に新設定で映画化。
本モデルは海外で商品化されたものをアオシマが自身のブランド「新世紀合金」として
輸入販売したもので同作品の商品にはチョイチョイ見られるパターンの1つになります。
アオシマは同時期スカイネットブランドでナイト2000(ナイトライダー)の1/18モデルを
販売していただけに何故FAB-1だけを新世紀合金したのか…尚、製造は「バック・トゥ・
ザ・フューチャー」のデロリアンを最初に1/18で商品化したサンスターによるものです。
2004年発売/定価:9800円(税別)
SIDE VIEW
全長:約39.3cm
只でさえデカイ1/18モデルなのに更に輪を掛けてデカイ本モデル。 オトナの事情で
ロールスロイスからフォードへと代わり、全体的に曲面を強めたデザインとした事で
その印象も大分変わりましたが‘ピンクの6輪車’という意匠は継承しています。
モデルは変形機構を持つキャラクター・カー故か、玩具的アプローチで設計されて
いますが1/18だけにディティール面に於いてもそれなりに配慮されている様です。
ホイールのハブ部にはフォードのエンブレムも→
TOP & BOTTOM VIEW
随分と細長いシルエット。 本作は人形劇だったオリジナルと異なり、ナマの役者による
ライブアクションが基本なので劇中で使用するFAB-1のフルサイズモデルを製作するに
あたって車幅等に制限があったりしたのかも? (ベース車の都合とか撮影の都合とか)
キャノピーはクリアパーツなんですが、かなり深いスモークなんで真っ黒にみえますね。
ピラーの類が無いのも少々寂しい感じで全体的にパンチ力控え目なデザインなんスよね。
底部はギミック優先のアッサリ造形、6輪のタイヤはゴム製で転がし走行が可能です。
FRONT VIEW
クラシカルなイメージを演出するフロントマスクはダイハツのコペンみたい?
フォードなんだけどアメ車感も高級車感も薄い様な気が…まァこの辺は好みですかね。
画像だと判り辛いですがラジエターグリル内にはファンが2つモールドされています。
各部には当然の様にクリア&メッキパーツが使用され質感的には申し分無し。
加えて後述しますが6つの前輪は左右にステアが可能、因みに劇中に登場する実車では
適正な旋回能力を得る為、前側の2輪と後ろ側の2輪では旋回角度が異なるそうです。
REAR VIEW
クラシカルなフロントに対して新幹線の様な未来的フォルムを持つリアデザイン。
テールランプにはクリアパーツが使用され、ノズル部のメッキパーツと共に高い質感を
演出していますが…アクセント不足からくる間延び感は正直否めない処。
このロングなリアはフォード側が挙げたデザインではジェットエンジンが納まらなかった
ので、同作でプロダクション・デザイナーを務めたジョン・ビアード側で修正した為。
モデルは後部ノズルユニットの上部にもフォードのエンブレムが再現されています。
後輪はフェンダー内に収められたスパッツ・スタイルの様なデザインですが、
劇中でも後輪部にパネルラインは無く一体成型のフェンダー内に収まっている様です。
ACTION
ボンネットが開閉可能、内部には車とは思えないエンジンが再現されています。
ルーフ&ドア開閉
ルーフとドアも開閉可能、ルーフの開閉用アームは随分とアナログチックですね。
ドアは後方へ開くスタイルってのが一寸お洒落だったり。
フロア内は豪華なウッド調でステップにはフォードのエンブレムも。 クラシカルさと
SFっぽさが融合した様な内装もまた良い感じです。 ステアリングと前輪が連動すると
いうこのサイズのモデルには標準的なギミックも有しますが、その範囲はかなり限定的。
1/18サイズのステアリングギミックって、どこのメーカーのも範囲が狭いんだよなァ。
デカイ車です
ここでミクロレディのユメさんにご登場願いました。 ユメさんの身長は約9.6cm
なんで1/18換算だと172.8cm、やや長身ですがモデルさんなら普通クラスかと。
因みに劇中でペネロープを演じたのはソフィア・マイルズ、パーカーはロン・クック。
運転席に余裕を持って座るユメさん、この状態でルーフを閉じる事も可能です。
また運転席は旋回可能なんで乗り降りも楽チンなんですが、後部座席はやや窮屈な感じで
着座した状態でルーフを閉じようとすると頭部が干渉して閉じる事が出来なかったり。
何より劇中では後部座席にアランも乗ってたんですけどね…
飛行形態に変形開始!
底部の前・後輪間にあるレバー操作で飛行形態時の位置にタイヤを移動させます。
後部ジェットエンジン展開!
先述した後輪用収納レバーの後方にある左右の金属製レバーを閉じると上部のカウルが
左右へ半開きに、そのまま手動で左右に展開させると同時にエンジンユニットが上方へ
迫り上がります。 閉じたレバーを後方へスライドさせる事でロックする事も可能です。
左右に分かれたエンジンカウルの裏側に収納されている小さな安定翼とエンジンユニット
にあるスタビライザー、更にボディ底部に折り畳まれていた主翼を展開すれば変形完了!
飛行形態になると後部の情報量が増えるのは面白い処。
前輪の処理には若干の疑問もありますが「007」のロータス・エスプリや
「BTTFU」のデロリアンに見られる様にある意味、伝統的なものと言えそう。
この状態で飾れないのが玉に瑕…かな?
個人的には内装のせいか車が飛行機に変形する、と言うより
直列複座式の飛行機が車に変形する…といったイメージだったりします。
バンダイ製 プラトイ
レスキューメカニックシリーズ
2004年発売/定価:1500円(税別) モデルの全長:約15cm
程好いサイズとスタイルに盛り込まれたギミックが楽しいシリーズで
他に1号、2号、4号がラインナップされていました。
ルーフ開閉ギミックに伴い内装も頑張って再現、下手すると下記の変形ギミックだけで
片付けられそうな雰囲気の玩具だけにこの手の込み様には一寸関心させられました。
先ずは飛行形態に変形、簡易的とはいえこのクラスの玩具にしては充分な出来。
底部中央にデカデカとあるフォードのロゴも誇らしげです。
ある意味、本モデルの目玉とも言えるのがこの水上航行形態への変形。
主翼の先を下方へ曲げ底部の最後方で左右に分かれて収納されている舵を立ち上げ
前輪に角度を付ければ水上をホバー走行する様子を再現出来ます。
付属する國際救助隊バッジ→
こういったサービスも嬉しいところです。
そう言えば実際に水上走行可能なRCカーなんてものも発売されていましたっけ。
優雅な走行シーンを見たかったんですが…
新世紀合金の2004年版FAB-1は玩具としては上出来と言って良い内容でプロポーション・
ディティール・ギミックに至る迄、その他の1/18キャラクターカーに比べて
1歩秀でたものを感じるだけにパンチ力不足なデザインが悔やまれます。
日本語吹替え版ではV6(ジャニーズね)を起用しオリジナルの主題歌も歌うという
力の入れ様でしたが、そもそも作品の方向性が上擦ったチグハグ感に溢れたもんだったんで
V6も貰い事故だった様な気が…玩具は良作が多かったと思うんですけどね。