メカブトン

(タイムメカブトン)

登場作品:タイムボカン(1975/TVアニメ)

 

全長:10m/重量:20t/最高速度:時速250km(走行時)・時速100km(飛行時)

(劇中設定より)

 

 

 

 

ユニファイブ製 真合金 SG-01

パッケージサイズ/縦:約17cm×横:約23.5cm×厚:約13.3cm

 

超合金魂 GX-01マジンガーZ以降、バンダイ以外でも俄かに大掛かりな懐キャラ玩具が

展開されていく事になったのは周知の事実ですが、その流れの初期にロボではなくメカの

合金玩具を中心に展開したのがユニファイブで、メカブトンはその第1号商品でした。

 

「真合金」と名付けられ華々しくデビューした本シリーズでしたが第2弾のヤッターワン

で早くも「超真合金」と謎の改名、以降は超真合金としてシリーズ展開する流れに。

 

バンダイ以外の合金玩具、しかもタツノコメカという事で本品は大きな期待をもって

迎え入れられ、ユニファイブもまた不慣れながらも挑戦的なサイズと設計で魅せる1品に

仕上げたメカブトンは新時代・懐キャラ玩具史の記念碑的アイテムと言えそうです。

 

1999年発売/定価:7800円(税別)

 

 

 

 

SIDE VIEW

全長:約18cm(この状態の角の先端から)

 

ファンにはお馴染み、カブト虫型であるメカブトンの本懐はタイムマシンなんですが陸上

走行や空中飛行等の空間移動能力も装備、更に2機の小型メカを搭載する‘母艦’的な

役割も果たすという万能メカ。 大河原邦男以前、中村光毅による傑作メカの1つです。

 

モデルの基本造型は良好で、主要部分に合金を使用しているので重量感は中々のもの。

アニメ準拠の青ではなくメタリックブルーとした本体色も当時のタカトクを想起させる

良判断ですが、各ホイールにある5つの黒い穴が小さ過ぎるってのは残念な処かな。

 

ところで昔の事とはいえ設定全長10mってのは少々無理がありますね(笑)

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

頭と羽の間に括れを設けている辺りに艶かしさを感じる上部。

完全格納されている訳ではないテントウキが上部の良いアクセントになっています。

 

底部も設定に則して良い感じ。 そういえば中村光毅が手掛けた美術設定ではメカの裏側

・内側にチョイチョイ緑系、或いはオレンジ系の色が使われている感じを受けますね。

大きな車輪は個別で回転・走行が可能、グレーの接地面には軟質樹脂を使用しています。

 

 

 

 

FRONT & REAR VIEW

 

昆虫型とはいえ純粋な乗物メカとしてデザインされておりケレン味は控え目で前後の

シルエットはシンプルそのもの。 脚を車輪としたのは英断だったかもしれませんね。

 

 

瞳が設けられていない「眼」の部分はコクピット。 モデルはこの時期にしては、或いは

初参戦となるユニファイブにしては大変良く出来たものだと思うんですが、コクピットに

関しては是非クリアパーツを使用して欲しかった…と思うのは求め過ぎかな?

 

 

デザイン的に興味を惹かれるのは上部のテントウキが‘埋まっている’様にしている点。

普通だと羽の上に直接乗っけがちなんですよね。 不恰好にならずアクセントにもなる

この判断は当時にして挑戦的、良好な造型がデザイナーの非凡ぶりを伝えてくれます。

 

 

 

 

ACTION

 

角が上下に可動、一応2段階ほどカクンカクンという手応えがあるものの

クリック機構という訳ではないので遊んでいる内にブランブランになっちゃうかも?

尚、先端部も360度回転可能です。

 

 

 

 

 

翼を展開、飛行モードへ!

 

第1段階として外羽を開くんですが、基部の構造が非常に脆弱で取扱いには細心の注意を

要する上に固定もし難くて…ここが本モデル最大のウィークポイントとなっています。

 

外羽の裏が緑に塗装してあるのと内部のメカを玩具らしくメッキ処理してあるのは

個人的に良ポイント、上部のテントウキはマグネットによって接続されています。

 

 

テントウキの後方、エンジンの上部にある延べ棒の様なパーツは内羽用のスイッチで

押すとバネにより内羽が左右に展開します。 残念ながら車輪が取り外せないので

劇中とは異なる飛行モードとなりますが、この辺もタカトクリスペクトって事で…

 

 

 

 

ヤゴマリン、発進!

 

底部にあるレバーを操作すると下部の格納庫ハッチが開き、ヤゴマリンが現れます。

格納時はハッチ側のピンをヤゴマリンの穴に挿して固定するという仕様。

 

 

 

 

テントウキ

全長:約3.4cm

 

小型の飛行メカなんですが劇中では底部から車輪が生えて?地上走行したりボディの

黒丸部から複数のマジックハンドを出したりとメカブトンに負けない万能っぷりを披露。

てんとう虫型でありながら羽を広げないのは時のUFOブームに乗っかった感じ?

 

モデルは底部のマグネットによるメカブトンとの接続以外にギミックは無しで残念無念。

サイズ的、コスト的に厳しかったのかもしれませんね。 現在だったらマグネットを利用

して付属の車輪ユニットを装着とかマジックハンドを挿し込み可能…とかありそう?

 

 

 

 

ヤゴマリン

全長:約2.7cm

 

小型潜航艇で飛行も可能なヤゴマリンは劇中だと結構レアメカだったり。

モデルはテントウキ同様にPVC製でギミックもありませんが

造型はこのサイズにして良く出来たものだと思います。

 

 

 

 

ユニファイブを偲びつつ弄るのも一興

 

真合金版メカブトンは現在の目で見れば諸々苦しい部分もあるんですが未来の視点で批判

するよりも本モデルが発売された当時の状況やこれを足掛かりにヤッターワン・マッハ号

ゴッドフェニックス・バリドリーン等を創出した功績を評価したいと思ったりなのです。

 

 

 

 

バンプレスト製 プライズ

タツノコメカ アクションビークル

パッケージの横幅:約16cm

 

比較的安価でフットワークが軽いプライズ業界は縫ぐるみ等で早くから懐キャラアイテム

を展開しており、メカブトンも真合金と同年には立派なプラトイを出せるまでに成長。

ここで紹介するアイテムがそれで、ドタバッタンとの全2種となっています。

 

1999年リリース/非売品

 

 

 

 

外観をザッと

全長:約11.8cm

 

メカブトンのプライズ品というと他にリモコンやプルバックカーがあったんですが何れも

形状的にはサイズとギミックの関係でアレンジを強めたものが多かったんですが本品の

造型はゲームセンターの景品とはいえ、ビックリするほど真面目なものとなっています。

 

 

しかも未塗装ですが上部にテントウキ(約2.1cm)、底部にヤゴマリン(約3cm)

を搭載しており取り外して遊ぶ事も可能だったりします。

 

 

 

 

ACTION

 

角は上下に可動しますが残念ながら先端は回転しません。

 

 

外羽が展開可能、車輪を外して付属する内羽を取り付ければ飛行モードへ変形完了!

 

外羽裏のモールドやエンジン等、良く再現されていますが何より美点なのは真合金版とは

異なり、劇中に準じた車輪の無い飛行モードが楽しめる処。 その代わりに転がし走行が

不可となっていますが制約の多いプライズ故、ここは我慢ポイントですね。

 

 

む、飛行モードも中々の格好良さですよ!

アニメ準拠の明るいブルーも映える感じです。

 

 

 

 

真合金版と

 

嘗て隆盛を極めた合金玩具へのリスペクトが窺える様な真合金版、時代に合わせて

フィギュア要素を強めたプライズ版と、どちらも良い感じ。 値段はダンチですが(笑)

 

 

 

 

♪過去と未来と昨日と今日を行ったり来たり

当時発売されたソフビ人形と記念写真。

 

真合金でドタバッタン&クワガッタンが出なかったのは何とも惜しまれる処。

後に出た小サイズの「超真合金グリップ」でメカブトン・ドタバッタン・クワガッタンが

揃ったんですが、「〜グリップ」は諸々問題点があって面白くなかったんだよなァ…

 

なので随分後になってCM’sのBRAVE合金が3体揃えてくれたのは嬉しかったですね。

2016年7月にはベルファインから1/100スケールでプラモ化されたメカブトン、

いつか完璧なスタイル&ギミックの新規トイが発売されるかもしれませんね。

 

タイムボカン系の展示室はコチラから↓

画像をクリックすると展示室へ入れます。

 

 

 

 

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