ジェットモグラ

MOLE

登場作品:サンダーバード(1965

THUNDERBIRDS

 

全長:18.2m/全幅:5.04m/重量:30

(タカラによる推定値)

 

 

 

 

デアゴスティーニ製

週刊サンダーバード2号&救助メカ

タカラ製 レスキューメカコレクション

RCフルアクション ジェットモグラ

 

2016年1月より全国販売を開始したデアゴスティーニの週刊電動サンダーバード2号。

1番人気の救助メカであるジェットモグラの組立ては刊行1年を迎えようかという同年

12月発売の第47号から5週に渡って展開、年を跨いで完成となりました。

 

画像右は2004年にタカラより発売された1/144電動フルアクション2号に対応した

同スケールのジェットモグラで、同シリーズの磁力牽引車と同様にRC仕様。 しかも

小さいながらも凡そ考えられる全てのアクションが再現可能という超絶アイテムです。

 

201617年発売/定価:各1750円(デアゴ版・税抜)

2004年発売/定価:6000円(タカラ版・税抜)

 

 

 

 

それでは同じ1/144として発売された2台のジェットモグラを比較形式でご紹介!

基本的に各項目で画像上/左がデアゴ版、画像下/右がタカラ版になります。

※因みに本機は‘ジェットモグラタンク'と呼称・表記される事も。

 

 

SIDE VIEW

 

全長:約11.2cm(デアゴ版:画像左)/約13cm(タカラ版:画像右)

 

俗に言う‘ドリル戦車'は古今東西、往々にして車体の前部にドリルを生やした一体化

スタイルが主流なのですが、このジェットモグラは乗員が乗り込むドリル部とそれを運搬

する車台部を分けた荒唐無稽なれど機能美溢れるセパレートスタイルとなっています。

 

 

ジェットモグラをモデル化する際に格好良さのポイントとなるのがモグラ搭載時に於ける

車台部との位置関係。 この辺、デアゴ版・タカラ版共に良いバランスとなっており格好

良く搭載されています。 過去モデルの多くはモグラが前方に出過ぎているんですよね。

 

 

両モデル共、然程大きなサイズではありませんがスタイル&ディティールは大変に良好。

細かなディティールに差はありますが劇中モデルも登場の度にマイナーチェンジしている

様なので、モデルもそれを再現したと解釈して楽しむポイントを増やすとしましょう。

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

実際に地中に潜る黄色い‘モグラ部'は出来る限り機体幅がドリルの直径に順ずる様にと

配慮されたデザインで、機体左右の張り出し部は前後進用クローラーという念の入れ様。

ドリル後方にある操縦室の左右には丸窓もあるのですが基本的に計器操縦となる様です。

 

 

ジェットモグラの核心部分であるドリルの造型に関しては

デアゴ版:本体太めで螺旋刃は小さめ、タカラ版:本体細めで螺旋刃は大きめ

…と、いった感じで個人的にはタカラ版が好みかな。

 

 

例によって底部はアッサリ造型。 クローラーは両者共に樹脂製でデアゴ版は転がし走行

が可能。 タカラ版はRCという事もあってかクローラー幅は若干細くなっていますね。

因みにタカラ版のシャーシは同シリーズのRC磁力牽引車と共通だったりします。

 

 

 

 

FRONT VIEW

 

デアゴ版、タカラ版共に基本スタイルは良好そのもの。 いやぁ〜格好良いッス!

車台部前方にある◎◎からはミサイルでも出るのかと思ったんですが、劇中では

特に描写されませんでした。 デアゴのオリジナル解釈だとインテークだそうです。

 

劇中、機体右側は映らないので撮影用プロップのマーキングは省略されているんですが

商品にする場合は必要であろう…と、このデアゴ・タカラ版含め殆どの場合に於いて

機体右側にもマーキングが施されている様です。 まぁ、それで正解でしょうね(笑)

 

 

 

 

 

REAR VIEW

 

両モデルの細かなディティールの差異が面白い後部。 デアゴ版は自分で塗装を楽しむ

という趣旨なので、そのままだと青々とした車台部に若干の違和感を覚えるかも?

 

タカラ版はシリーズ商品に一貫して汚し塗装を施しているのでリアル感がありますね。

車台後部からはコード状のRC用受信アンテナがニョロっと出ていますがここはご愛嬌。

撮影時は出来るだけ目立たない様にしましたが実際は結構なニョロさだったりします。

 

 

 

 

 

ACTION 〜デアゴ版〜

 

多くの過去モデル同様にデアゴ版もガントリー部が立ち上げ可能。 但しパーツの構造が

結構安直なんで立ち上げ状態で固定するのが困難に…これが遊ぶ派には何とも不満な点。

 

 

勿論モグラは車台部から分離可能ですが、ガントリー立ち上げ時にモグラが前方へ滑り

落ちない様にする為かモグラの車台への接続分離は車台部後方から、という仕様に。

接続具合が緩くて後方にスポスポ抜けちゃうのも大きなストレスポイントなんスよねぇ…

 

 

 

 

ACTION 〜タカラ版〜

 

タカラ版はRCという事で送信機兼充電器が付属。

その形状が劇中に登場する移動指令室型ってのが何ともお洒落!

単4電池を都合6本使用しジェットモグラ内の充電池に充電、運転操作をする…

 

…のですが!

購入後13年目にして初開封。 勇躍電池を入れたんですが充電出来ず…つまりウンとも

スンとも動かない。 モグラ&タンク内部の充電池が13年の間でダメになっちゃったんで

しょうね。 バラして視たけどダメでした(涙) なので以下は想像で解説する事に。

 

 

 

 

付属のジオラマベースでアクション!

 

モデルには画像上にある特殊な形のジオラマベースが付属。

このベースを使用する事で本モデルに搭載された全てのアクションが堪能可能に!

先ずはベースに開いた穴を目指してジェットモグラを走らせます。

 

車台部は前後進・左右旋回に加えガントリーのアップダウンが可能。

モグラはドリル&サイドクローラーを回転させて前後進しますが、

モグラの運転はこのベースの様な特殊な状況でのみ可能とみて良さそうです。

 

 

穴の手前には車台を固定するポイントが設けられているので、そこへ上手に操作します。

位置に付いたら送信機のギミックボタンでガントリーをジャッキアップ! モグラ用の

前進ボタンを押せばドリルとサイドクローラーを回しながら‘地中'に潜って行きます。

 

地中部分は透明のパイプで再現。 サイドクローラーが効いてモグラを移動させます。

帰還時はモグラ用後進ボタンで地上のガントリーまでバックした後にギミックボタンで

ジャッキダウン〜救助完了となります。 いやぁコレ、マジで動かしたかったなぁ…

 

 

 

 

もう一丁、アクション!

 

ベースのもう1つの脚もパイプとなっており、ベース側の取り付け基部には開閉可能な

穴が設けられています。 画像の様に脚の裏側からモグラを突入させ前進させれば

地表を突き破って表れるモグラの勇姿ってのが再現可能に! もぉサービス満点ですね。

 

 

 

 

更に1/144のスコットさんも付属

 

こうして並べるとジェットモグラの巨大感が良く出ますね。

造型の良さも相まって凄く良い感じです!

 

 

 

 

デアゴ版で「ジェットモグラ号の活躍」

 

ジェットモグラが完成した事で第2話が再現可能に。

キッチキチですがコンテナ内に3台のメカが収まりました。

やはりこういったショットは「サンダーバード」の醍醐味ですね、格好良いッス!

 

 

 

 

 

出動!

 

モグラ上部が入口ギリなのがまた良い感じ! タカラ版は2号が電動でリフトアップ〜

手動でハッチを開け、RC操作でモグラ発進という夢の様な遊びが(動けば)可能に!

加えてタカラ版はサスペンション機能も搭載しているので動きの方もリアルです。

 

 

 

 

 

1750円×5と6000円ではありますが

 

デアゴ版は最新のスケールモデル(2017年3月現在)だけあって、プロポーション&

ディティールに関しては1/144にして文句無し!…なだけにギミック構造の甘さ、

その思慮の浅さにストレスを感じざるを得ないのが玩具者として残念でなりません。

 

対するタカラ版はこのサイズにしてジェットモグラに求められる全てのアクションを組み

込んだRCによって再現可能、それでいてプロポーションは破綻せずディティールも良好

というオーパーツアイテム!…だったんですよねぇ。 完動品って現存するのかしら?

 

 

 

 

タカラ版にはこんな楽しみ方も!

 

同じ2004年に発売されたミクロマン・ミクロアクションのスコットさんとパチリ。

お、割と良い感じですよ!

 

 

 

 

コナミ製食玩 SFムービーセレクション

全長:約9.9cm

 

小気味良い造型でファンを楽しませてくれたコナミの食玩シリーズのジェットモグラ。

ガントリー可動&モグラ分離ギミックは嬉しいのですが、ガントリー立ち上げ時に

固定不可だったりモグラが後方からしか着脱不可というデアゴ版同様の不満点も。

 

2001年発売?/定価:300円(税抜)

 

 

 

 

デアゴ版と比較

 

画像上はデアゴ版との比較で大きい方がデアゴ版になります。 他の救助メカもそうです

が、デアゴ版の基本造型&構造はタカラ版よりもコナミ版を手本にしている感じですね。

故にコナミ版の欠点も受け継ぐという困った状況に…スタイリングは良いんだけどなぁ。

 

 

デアゴにはコナミを見て色々学んで欲しかったですね。

では次に20世紀末の玩具を2つほどご紹介。

 

 

 

 

バンダイ製 プラトイ

DXジェットモグラタンク

 

92年のブーム時に1号&2号と共に発売されたDXシリーズの1品。 バンダイは

60年代の第1次ブーム時にリモコン走行可能なジェットモグラの玩具を発売しており、

今回のモデルはそれ以来実に20数年ぶりの電動ジェットモグラ玩具という事に。

残念ながらパッケージは当時に捨てちゃったのでナシに(涙)

 

1992年発売/定価:3800円(税抜)

 

 

 

 

SIDE VIEW

全長:約25.5cm

 

ジェットモグラ玩具のスタイリングってのは昔から結構甘めのものが多かったんですが、

流石に90年代ともなればその方向性もリアルさを増したものとなっている様です。

 

ただそうなると気になってくるのがモグラと車台の合体時に於けるバランスの悪さ。

造型は頑張っているのだからこの辺、もう少し気を遣って欲しかったですね。

 

 

画像右は一旦モグラを外し、良き位置で乗っけたところで固定は出来ていません。

尤もモグラ底部にある接続用スリットの端(ガントリー側にあるレールのストッパー)を

削り取ってやるだけで画像右の位置で固定も可能となるので気になる方は是非。

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

ドリルの基部のみをメッキ処理とする玩具的演出は好みが分かれるところかな?

クローラーは樹脂製で転がし走行が可能なんですが、この樹脂が当時から結構固めで

スムーズな転がし走行を阻んじゃってるのが残念ポイントだったりします。

 

 

 

 

FRONT & REAR VIEW

 

車台部の幅が広くガントリーの高さが低めに造型されているので随分ドッシリした感じ。

リアルモデルではなく‘玩具'として見ればこういうスタイリングも充分アリかな。

車台右後部に見えるレバーは後述するギミック用のものになります。

 

 

 

 

 

ACTION

 

モグラと車台部は勿論分離可能でモグラ底部には電池ボックスを搭載。 単3電池×2本

をセットし、ノズルに見立てた後部のスイッチを右に回せば上部のLEDが点灯すると

同時にドリルが回転するのですが本モデルは中古故か回転せず…うぅ(涙)

 

更に車台部右後方に飛び出ているレバーでガントリーの上げ下げが可能。 モグラは前方

から着脱する仕様なので劇中の雰囲気通りに楽しむ事が出来るのですが、電動ギミックは

ドリル部のみでクローラーによる走行ギミックは有していないってーのが何とも残念。

 

 

折角の電動モデルにも関らず走行ギミックが無い事に若干のモヤモヤ感もありますが

嘗ての玩具に比べて造形的にグンと進歩したジェットモグラの大型電動玩具という

触れ込みは当時の自分にとって金看板的な魅力があったんですよねぇ。

 

 

 

 

VIVID製 プラトイ

アクションアドベンチャーセット

 

バラ売りだった3つのアイテムをセットにした海外商品で、年少者ユーザーを考慮してか

その造型は相当甘いものとなっているのですが、付属の人形を乗せて遊べるという楽しい

プレイセット仕様になっています。 モグラの全長は約8.5cmで転がし走行が可能。

 

モデルはガントリー部を立ち上げる事が可能なのですが、誠に残念ながらモグラの分離

ギミックは無し。 しかしながら画像右下の様に付属の人形を搭乗させる事が可能という

他では中々見られないギミックを与えたメーカーの決断は大いに評価したいところです。

 

1999年発売?/定価:?

 

 

 

 

ここ20年の間にも様々なジェットモグラが

 

救助メカの中でダントツの1番人気を誇るジェットモグラは第1次ブーム時に発売された

イマイ製電動プラモを皮切りに現在に至るまで単品・付属品を問わず数え切れない程、

それも実にバラエティ豊かなスタイルで立体化され続けてきました。 

 

展示したモデルは19922017年に掛けて発売されたものから選んだ5種ですが、

これだけを見ても1つ1つ性格を異にしており、その商品化事情に興味は尽きません。

 

この中だと玩具として見た場合、ギミック寿命が短い事を除けばタカラ版がベストかな?

やはり玩具は買ったら直ぐに1度は遊んでみて想い出を作っておくべきですね。

 

 

 

 

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