NAVY FORCE
SMART TOYS製 プラトイ
パッケージサイズ/縦:約9.2cm×横:約26cm×奥:約9.5cm
海外メーカーであるSMART TOYS社のチープトイをファースト・アローという商社が輸入、
パッケージを日本仕様にして販売したものですが同社が同じく輸入しているmaistoや
burago等のミニカーなら兎も角、この手の玩具ってのは一期一会感がありますね。
1998年発売/定価:?
SIDE VIEW
全長:約24.4cm
近代の空母然とした艦影、チープトイにしては中々マジメな造型ぶりを見せますね。
寸詰まり感もありますが右舷側もソレっぽく作り分けている辺り好感が持てます。
余談ですが商品名「ネイビーフォース」を艦名とするにゃ違和感アリアリですな。
メーカーがオリジナルで「空母○○」って名付けるのも変なんで仕方ないんでしょうけど
空母に限らず名無しのメカってのは個人的には何とも淋しいもんです。
TOP & BOTTOM VIEW
如何にも近代空母的な全通甲板を持つ事が判る上部。
白線等のマーキング類も丁寧に印刷されています。 フム、艦番号60…か。
フラットな底部の中央にはSMART TOYS (C)1998 MADE IN CHINAの刻印が。
その前後にある小さな穴は内箱へ固定する際に使用される針金を通す為のものになります。
FRONT & REAR VIEW
チープトイってのはともすれば子供騙しになりがちなんですが、本モデルに於いては
少しだけ背伸びを始めた男児に向けたが如くカラーリングも含めてその造型は
(飽くまでチープトイとして、ですが)隙の無いものになっています。
設計者はここが見せ場と判断したのか艦橋部の造型には随分と力を入れた感じ。
後方底部には申し訳程度ですがスクリューや舵も造型されています。
アイランド(艦橋)周りをアップで
…見てみると昔の食玩プラモ・ビッグワンガムを想起させる程の密度具合。
窓が黒く塗装されていたり後部のデリックが可動するのも良い感じです。
艦橋の右舷側にも記された艦番号60…ん、もしや? と思って調べてみた処、
どうやら本モデルは米海軍の空母サラトガ(CV−60)を見て造型されている様です。
サラトガは1965年就役〜1994年除籍、2014年には解体業者に僅か1kで売却される…と
いう経歴を持った艦で、人気があるのかG.I.ジョーのシリーズで巨大な玩具が発売されて
いたりもしました。 エンタープライズ以外にも玩具のモデルになる空母があるんスね。
そんな訳で何時までも名無し空母じゃ淋し過ぎるんで
なんちゃってサラトガ…略して「ナントガ」と命名!
各機、スクランブル!
ナントガには3種の艦載機が各1機ずつ付属。
画像左からF-14っぽいヤツ、F-18?っぽいヤツ(共に全長:約3cm)は良いとして
一番右はラファール?タイフーン?(全長:約3.4cm)という不思議なチョイス。
同型機を3機とせず迷彩塗装も施した辺りに見られる妙な拘りが楽しい処。
ダルダルな造型も「チープトイ」という便利な免罪符で許容させます。
さて、遠目で見ると近代空母的な艦影を持つナントガですが、
近くだと空母にしちゃ妙〜に小さく見え…って、こっち来た!こっち来た!
どぉーーーーーーん!
…ってな感じで砂浜に乗り上げるナントガ。
艦首を左右にパカッと開き、スロープを降ろせば搭載されている装甲車が出撃可能に!
ナントガは空母のフリしたLSTだったんスな、先の艦載機も実は既存の戦闘機を模した
ドローンだった…なんつーブッ飛んだ空想遊びが出来るのもチープトイならでは、です。
搭載されている装甲車は全長:約4.9cmで転がし走行&上部の砲が旋回可能。
見ての通りチープトイにしちゃ随分頑張ったディティールが嬉しい感じで
画像にはありませんが底部にはSMART TOYSの刻印も入っています。
艦内の様子
飛行甲板はガバッと開閉可能、甲板裏にはカタパルトのメカが見えますね。
格納庫の床面に施されたなんちゃってモールドもまた嬉しい感じで、作戦終了時には
艦載機もここへ纏めて格納可能…地味ですがこれは大事なギミックだと思います。
そこには玩具の本質が
チープトイの世界は正規のキャラ物玩具以上に千変万化&玉石混交、
その何者にも囚われぬ自由さはユーザーのイマジネーションを無限大に刺激します!
ネイビーフォースはリアル風味のチープトイって事で、子供騙しじゃ満足出来なくなった
ミリオタ男児にゃ丁度良い感じ。 キャラ物偏重気味な大手メーカーでもこういった
安価で‘おもちゃおもちゃ’した商品が増えるともっと楽しくなるんですけどね。