カイバーネット

KYBERNET

 

 

 

 

PIKO製 プラトイ KYBERNET

パッケージサイズ/縦:約16.2cm×横:約31.8cm×奥行:約10.4cm

 

本品は旧東ドイツ時代から鉄道模型等を製造しているPIKO社が1970年代に発売していた

と思われる1品で、ユーザー自らが動きを機械的にプログラミングする電動玩具。 その

当時にして未来的な構成が魅力で日本も同時期に同様の商品が複数発売されていました。

 

1974年発売?/定価:?

 

 

 

 

SIDE VIEW

全長:約30.5cm

 

当時のコンセプトカーっぽい未来感覚溢れるデザインはメーカーオリジナルのものなのか

判りませんがボディカラーを暖色系とした辺り旧共産圏のセンスも中々だったり?

サイドウィンドウはクリア成型なれど内部メカの照れ隠しか残念ながら透明度は低めに。

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

意味合い不明な未来的モールドが走る上部のボンネット部に見える円形部は

本品の肝であるプログラミング部で、これについては後述の程。 ルーフには

電動時に光るランプも装備しており色味的にも退屈しない様に配慮されています。

 

底部を見ると解りますが4つのプラ製タイヤはシャフトで回転しますが駆動輪は

中央に見える1輪のみで前進・右左折に対応、これについても後述します。

 

 

 

 

FRONT VIEW

 

アールを効かせたシンプルなフォルムは良いんですが玩具としての機能を優先したのか

そのデザインは全体的に大人し目。 シールで表現されたフロントウィンドウに画かれた

何とも言えない味のあるオッサンを見るとどうも通常の車という訳ではなさそうですね。

 

オーバーフェンダーをボディ下部と一体にする事で色味的にお洒落なのは良いんですが

フォルムは兎も角、ディティールに関してはもう少し凝って欲しかった気がします。

 

 

 

 

 

REAR VIEW

 

リアのアウトラインはフロントと然程変わらず上下で大きく切り欠きを入れたスタイルで

下側の切り欠き部には格子状のモールドも入りますがどうにも寂しさは否めません。

この辺は‘諸般の事情’であり旧共産圏センスの限界だとは思いたくないんですけどね…

 

 

うん、フォルムはそんなに悪くないんスよ…フォルムは。

 

 

 

 

ACTION

 

ボンネットの円形部には青と黄、形状の違う2種のユニットを最大9個セット可能。

中古車での購入だったので本モデルには残念ながら合計8個しか付属しませんでしたが

完品であれば恐らく青・黄、各9個ずつ付属したのではないかと思われます。

 

2種のユニットは外側面の形状が異なり、これによって本体の動きが決定される仕組み。

クリアのカバーを外し2種のユニットを任意でセット後に電池を入れて動かすと円形部が

回転、本体内部の赤いカムがユニット側面をなぞる事で前進・右左折が決定します。

 

 

画像左の円形部左上に見える赤いのが本体部のカムで、ユニット側面にある溝に合わせ

円形部の回転時にカムが出たり引っ込んだりします。 どうもパッケージを見るに

青ユニットは直線、黄ユニットは左折、ユニット無しで右折っぽいですね。(画像右下)

 

 

 

 

パッケージにあるプログラム例

 

ユニットの組み合わせ次第で様々な走行パターンを可能とするのがセールスポイント。

3種による9つの指令を1セットとし、これを繰り返す動きなんで現在の眼で見ると

単純ですが当時の子供にとって自動運転のプログラムを組む感覚は刺激的だったかも?

 

 

 

 

さて、それでは実際に遊…べない!

 

再び底部を…先述の駆動輪にカムの指令が伝わる仕組みが垣間見えますね。

で、その後方にあるのが電池ボックスなんですが使用する電池が「3R12」という

日本では馴染みの無い特殊な物だったり…第2次大戦中からあるものだそうですが。

 

で、何とかその電池を用意出来ても中古故に動く保障もないんで泣く泣くパスする事に。

本来は電池ボックスの1/3程しか覆えないカバーが付属しますがこれも欠品に(泣)

 

 

 

 

ところでKYBERNETとは…?

 

態々ボディにもモールドされていますがその意味合いは不明。

読みは‘カイバーネット’で良いらしく英語的にはサイバーネットらしいんですが…

 

日本的には当時にしてそう珍しいシステムではないものの当時の東ドイツの子供はこの

カイバーネットをどんな風に受け止めていたのか、一般家庭の子供には手の届かない物

だったのか、それとも案外興味を持たれなかったのか…ん〜興味は尽きませんね。

 

 

 

 

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