NCC-1701-B
U.S.S.エンタープライズ B

NCC-1701-B U.S.S.ENTERPRISE

登場作品:スタートレック ジェネレーションズ(1994/劇場用映画)

STAR TREKGENERATIONS

 

エクセルシオール(改)級/全長:511.25m/全幅:195.64m/全高:86.76

デッキ数:17/乗員:450名/最高速度:ワープ9

(劇中設定より/別数値設定あり)

 

 

 

 

プレイメイツ製 プラトイ

 

1994年公開のシリーズ7作目「ジェネレーションズ」はTNGメンバーによる新世代の

話なんですがカークら3名の旧メンバーも出演。 旧→新のバトンタッチ的ストーリーが

楽しい作品で、玩具的には本邦初登場となるB型エンタープライズが商品化されました。

 

発売は当時精力的にスタトレ玩具を展開していたプレイメイツ社で、同社ではお馴染み

である光と音のギミックを搭載。 コレクターズエディションと銘打たれシリアル番号も

入っているんですが意味合いの程は不明…因みに4歳以上向けだったりします。

 

TNG(TVシリーズ STAR TREKTHE NEXT GENERATION/新スタートレック)◆

 

1994年発売/定価:?

 

 

 

 

販路事情とシールについて

 

本モデルは日本国内でもツクダホビーより輸入販売されていました。 同時にバンダイの

ロゴも入っている辺り興味深い処ですが…これは欧州での販路に関するものなんかな?

何れもパッケージに表記シールを貼る形なんでオリジナルの文章は隠れちゃっています。

 

画像中に示した付属のシールはカット具合や剥がし具合がイマイチなんで注意が必要。

何より説明図を見ても貼る場所が判り難いってのが何ともかんとも…適当だよねぇ(笑)

シールの中にあるU字型の青いラインについては特記事項があるんで後述します。

 

 

 

 

SIDE VIEW

全長:約49cm(約1/1043スケール)

 

ジョン・ハリマン大佐を艦長として2293年に就役したB型エンタープライズは基となる

エクセルシオール級を改良したエクセルシオール(改)級の1隻。 劇中序盤では進宙式

が画かれ嘗ての功労者であるカーク、スコット、チェコフを招いて処女航海に出ます。

 

TNGを切っ掛けにスタトレの宇宙船玩具を数々発売してきたプレイメイツだけに

モデルの造型は手馴れた感じでB型の艦影を4歳以上向け玩具として過不足無く再現。

A型と異なるブルーを主体とした本体カラーもイイ感じの成型色で表現しています。

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

 

劇場のスクリーンを意識したかA型以上に全長を長く採ったB型ですが船体の基本的な

構成はA型と然程変わらないものとなっています。 特徴的なのは第2船体の上部を

甲板の様に平面にした処なんですが此処へ何かを設置するという事はしていません。

 

モデルはその性格上、造型の省略も已む無しな処があるものの第1船体上部等に必要な

丁寧さは持ち合わせている辺り流石継続してスタトレ宇宙船玩具を発売してきただけの

事はあるな…と、そういう熟れた配慮は後述するギミック用スイッチにも見られます。

 

 

底部を見るとビスが目立ちますね…プラの柔らかさから来る歪み防止の為でしょうか?

尚、展示モデルは付属のシールを貼った状態になります。

 

 

 

 

FRONT VIEW

 

ドーサルネックの幅が第2船体とほぼ同じなので前部のシルエットは何か茸みたい(笑)

 

第1船体はA型と異なり上部の方にアールを効かせたフリスビーの様な形状で

第2船体恒例とも言える前部中央の航行用デフレクターのサイズは随分控え目な感じ? 

その左右に張り出した平たいバルジはエクセルシオール級との相違点の1つになります。

 

 

B型の持つ細長く平たい艦影は基のエクセルシオール級が持つトランスワープドライブ

システムの実験艦という役処に求められたスピード感に由来するのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

REAR VIEW

 

第2船体の平たさに感じる目新しさは後方にも顕在。

船体とワープエンジンを繋ぐコの字型のアームが与える単純さが個人的不満点だったり。

基デザインからしてそうなんですが此処だけ異質な感じがするんですよね。

 

 

A型同様、パースを利かせた瞬間に映えるB型のデザイン。

やはり玩具と言う事を差し引いてもワープエンジンのアーム形状が気になります…

 

第2船体の後方は底部も平たいデザインとし船体の薄さを強調。 第2船体の底部は

他にも中央部にある半月状の開口部等、劇中では語られぬポイントが散見されます。

 

 

 

 

 

では、改めて船体各部をアップでご紹介。

 

第1船体

 

このフリスビー型に関しては意見の分かれる処かな?

後方に張り出したインパルスエンジンと相まって単独での乗物感が強いんですよね。

 

モデルは上部中央のブリッジ周辺に赤いU字のラインが塗装されており、この上から

青いU字のシールを貼るという不思議な仕様。 実際、確認し辛い部分であり各所で見る

イラストや模型の写真では青ラインのみだったり青赤2ラインだったりで混乱します。

 

プレイメイツは両論に対応した仕様にしたかったのかもしれませんね。 一応、青ライン

のシールを貼ってみましたが貼らずに青赤2ラインにしといた方がアクセント効いていて

良かったかも? 何より貼ってもシールの縁から下の赤がチラッと出ちゃうんスよね…。

 

 

モデルの第1船体は商品サイズの関係もあって若干小振りですが煽りで見ても迫力満点。

ディティール面に於いても細かなシールが功を奏し、玩具としては良好となっています。

 

 

第1船体の後部は外観的特徴が集中するポイント。

左右にある後方へ張り出したインパルスエンジンはエクセルシオール級から増設された

部分で、モデルではギミック用にスラスター部がクリアパーツとなっています。

 

 

 

 

第2船体

 

第1船体からの‘流れ’を重視した様なデザインの第2船体はドーサルネックから繋がる

ラインも一体化している感じで非常にスマート。 モデルの側面に貼られた文字列シール

の位置が前過ぎるのはノボの確認不足によるもの(汗) 尤もシールも長過ぎる気が…

 

前部の左右に張り出すバルジはエクセルシオール級から増設された部分で撮影に於いては

3作目の映画で使用したエクセルシオールの模型に実際に増設。 ここを劇中で破壊して

撮影後に戻す予定だったそうですが、聞く所によると戻せなくなっちゃったみたい(笑)

 

 

バルジ部による複雑な面構成がエクセルシオールには無かったメリハリさを獲得。

劇中を見るとドーサルネックに2ヶ所ある四角い穴は小型シャトルの発着場らしいです。

おちょぼ口の様な航行用デフレクターはもう少し大きくても良かった気がしますね。

 

 

底部にある半月状の開口部は内部にディティール有り。 艦尾底部にある機械的な

ディティール共々‘らしく無さ’を感じるものの、それが同級の特徴にもなっています。

開口部外縁には「 ENTERPRISE 」の文字(シール)を入れるというお洒落な演出も。

 

 

 

 

ワープエンジンナセル

 

銀色のラインに古いアメ車の様な印象を持つワープエンジンで残念なのがクリアパーツを

使用していない点。 エンジンに発光ギミックが無い為ですがD型のトイはクリアパーツ

使用で発光ギミック有だっただけにギミックは兎も角、クリアパーツは欲しかった処。

 

ご注意あれ!

 

ワープエンジンナセルは画像の状態で部品化されていますがここに要注意事項が!

プラ素材の柔らかさが災いして左右を繋ぐ板状のアーム部がエンジンの重さで歪み易く

結果、捻れて左右平行な状態を保ち難いという由々しき事態を引き起こしています。

 

過去には取り返しが付かないほど歪みまくった中古品も見ており、組み立てた状態で

放っているとやがて大惨事になる恐れが…これは強度計算不足なメーカーの落ち度だナ。

故にヘビーユーザーはパーツの硬質化等、将来に備えて何らかの対策を必要とします。

 

 

 

 

ACTION

 

第2船体は電池ボックスとなっており、上部甲板のカバーをスライドさせて

単3電池×3をセット。 カバーが底部でないのは珍しいパターンかな?

 

第1船体上部中央のブリッジ後方にある4つの小さなポッチはギミックの作動用ボタンで

ボタン毎にフェーザー音やワープ音など4パターンの異なるサウンドを楽しむ事が可能。

また、同時にデフレクター&インパルスエンジンが音のパターンに合わせて点灯します。

 

 

 

 

 

(カークの命令で)発進!

 

記念すべき処女航海に記者らと共にゲスト乗艦したカーク、スコット、チェコフの3名。

経験不足もあってか恐縮しきりのハリマン艦長は出航の号令をカークに懇願、記者の期待

感もあってかB型エンタープライズの門出は伝説の男・カークによるものとなりました。

 

モデルの難点は航行用デフレクターの光が赤い事。 劇中でエネルギーリボンが齎す危機

から脱する為にデフレクターを波動砲の様に使用していたんで、そのイメージとして納得

しますか…因みにそれが元でカークは行方不明→数十年後にピカードと出会う流れに。

 

 

やっぱワープエンジンも光って欲しかったゾー!

 

 

 

 

付属のディスプレイ台

 

本モデルにはシリーズ恒例とも言えるお洒落なデザインのディスプレイ台が付属。

本体との接合部の形状は第2船体の一部と一体化しているので取り付ける際は該当する

本体底部(先述の開口部)を外す…これも以前から採用されている仕様ですね。

 

 

 

 

2293年就役→2332年退役

青赤ラインバージョンでもう1枚。

 

進宙式をドンペリで祝ったB型でしたが処女航海で中破、その後の活躍が映像で描かれる

事はありませんでしたが共演となったD型も本作で大破、乗り捨てでお役ご免…次作から

はE型が登場ってな具合で本作は諸々の新旧交代劇が盛り込まれた感慨深い作品でした。

 

プレイメイツ版B型エンタープライズはエンジンアームの強度に欠陥があるものの、

それ以外の完成度は当時の海外トイとしてバランスの取れたものだと思います。

マニア向けのハイクォリティモデルは後年ダイアモンドセレクトから発売されました。

 

 

 

 

後にエクセルシオールも出たんですが…

 

画像左は1995年に同じプレイメイツから発売された NCC-2000 U.S.S.エクセルシオール

なんですが、単なるB型の箱&シール変え仕様故にエクセルシオール本来の形に非ず…。

画像を並べて見ると判りますが箱画も艦番を消して再利用というお手軽さでした。

 

因みに同艦が初登場した映画3作目「ミスター・スポックを探せ!」での艦番はNX-2000

なんで一応4作目以降の仕様、そういや4・5作目ではチラ見せ程度の出番だったっけ…

 

同艦の格好良いプラトイは随分後になってダイアモンドセレクトから発売されました。

しかも‘NX-2000’と‘NCC-2000’の2種、ちゃんと造り別けるという拘りっぷりなんで

少々お高いですがマニアならダイアモンドセレクト版がオススメ! サイズもデカイし!

 

 

 

 

大型駐機場へ戻る

航空宇宙博物館の入り口へ戻る

 

 

inserted by FC2 system