NCC-1701-A U.S.S.ENTERPRISE
登場作品:スタートレックW 故郷への長い道(1986)
STAR TREK IV:THE VOYAGE HOME
コンスティテューション級/全長:304.8m/全幅:141.7m/全高:71.3m
デッキ数:21/乗員:500名/最高速度:ワープ9.985
(劇中設定より)
アートアサイラム製 プラトイ
16インチ エレクトロニック スターシップ
21世紀に入って、それまで半ばプレイメイツの独占状態だったスタートレック玩具に
アートアサイラムが参戦。 プレイメイツより1ランク上のマニアックなスタンスで
宇宙船を中心に展開、無印の初代に次いで画像のA型(2代目)も発売されました。
TNGから続くスタトレ人気に乗ってか有難い事に本モデルは日本国内でもやまとより
対象年齢7歳以上向けとして輸入販売されていました。 因みにパッケージは
トライミー仕様となっているのでサウンドギミックのみ試し聞きする事が可能です。
2003年発売/定価:?
SIDE VIEW
全長:約40.5cm(約1/753スケール)
1979年公開の劇場版第1作(TMP)で1966年のオリジナルTV版(TOS)から
最早新造と言って良い程の大改装を受けて生まれ変わったNCC-1701エンタープライズ
でしたが残念ながら映画3作目でクリンゴンを倒す為に自沈、長い航海を終えました。
で、エンタープライズ無しで過去への冒険を展開する4作目のラストで登場したのが
NCC-1701-Aとナンバリングされた2代目エンタープライズ(A型)。 新造船ではなく
NCC-1717 ヨークタウンを改名したものでエンタープライズ同様の老齢艦という設定。
TOP & BOTTOM VIEW
船体に記されたナンバー以外、特に先代と変わりないA型。 カークを始めとするクルー
達にとっても観ている側にとっても変わらない方が安心出来ますね。 4作目のラストで
カーク達がA型を見るシーンに1作目序盤、改装後を初めて見るシーンが重なりました。
FRONT VIEW
大きな円盤型の第1船体が側面と正面では巨大な菱形となり逆三角形の後部と重なる事で
幾何学的な美しさを感じさせる正面。 劇場版は既に完成の域にあったオリジナル版の
デザインを更に昇華、後世に残るマット・ジェフリーズ渾身の一作…といったところ。
円形&菱形・円筒形・方形の各ブロックを前後・側面で逆三角形に繋ぐアイデアは
劇場版に至って「最も美しい宇宙船」と呼ばれるまでに。 本モデルはそんな本船の
シルエットを丁寧に再現、この形の良さが大きなセールスポイントになっています。
REAR VIEW
第2船体からV字型に配されたエンジンは劇場で観る煽りのショットに於いて迫力満点。
TOS版ではTVという事もあって画角と作劇が限定されていましたが、ワイドな画面で
縦横無尽に動かせる劇場版では後部の主役であるエンジンの形状も考えられたものに。
大きなスクリーンでも映えるスタイリッシュなエンジンナセルは本船を何処から見ても
画になる名デザインとする大きな助けに。 「最も美しい宇宙船」と呼ばれる由縁は
劇場のスクリーンによってこのデザインが活かせたからだと個人的には思ったりです。
電池ボックス&ディスプレイ台
第2船体底部のカバー内部には電池ボックスが。 単4電池×3(奥にもう1本)を
セットすれば準備完了、数パターンあるライト&サウンドギミックが楽しめます。 なお
出荷状態では切り替えスイッチが音のみの TRY ME なので NORMAL PLAY に変更が必要。
◆本モデルには画像にあるテスト用電池が予めセットされています◆
また、付属のディスプレイ台をジョイント可能な電池ボックスカバーも付属、
所謂ボールジョイント構造でディスプレイ可能ですが、カバーの穴がキツくクリア成型
された台座側のボール基部も本体の重量を支えるには少々心許ないので注意が必要です。
では、改めて船体各部をギミックを含めアップでご紹介。
第1船体
TOS版から変わらぬ円盤型シルエットの第1船体ですがブリッジ周りは格好良く
ブラッシュアップ、映画1作目で使用されたブリッジ後方のドッキングベイもモールド
されています。 船体のマーキングは全て印刷で再現、シール要らずで助かりますね。
ブリッジ上部はギミック用スイッチで、押す度に光と音がパターンを変えて作動。
第1船体ではブリッジ後部の窓と船体後部のインパルスエンジンが発光・点滅します。
第2船体
ドーサルネックを介して繋がる第2船体の表面は思いの外、凸凹を強調した造型に。
航行用デフレクターが青く発光するのは格好良いんですが基本的に点滅であり、通常時は
クリアブルー丸出し状態に…光子魚雷の発射口が光らないのも個人的には残念な点です。
船体表面のディティールや細部に施されたモールドには関心至極、
アートアサイラムとしての面目躍如といったところでしょうか。
船体尾部→
狭いスペースですが船名も印刷で再現されています。
モデルの性格上、ハッチが開閉してシャトルを格納…といった玩具的ギミックは無し。
ワープエンジンナセル
TOS版で円筒形だったエンジンナセルは角柱型に。 TOS版ではTV画面を
意識してかエンジンの前部を光らせていましたが劇場版では横長なスクリーンに
映える様に(か?)エンジンの側部、それも内側のみが光る様に変更されました。
出航!
おォ、暗がりで見ると雰囲気出ますねぇ! ワープ時に光る左右のエンジンは複数の光源
を備えているんですが、その発光具合や発光パターンに物足りなさがあったり第1船体の
上下中央から、或いは側面の窓から漏れる光が無かったのは何とも残念だったりです。
パッケージ裏と付属のメダル
画像左にある箱裏の左側には本モデルに於けるスタッフ名が並びます。 90年代末に
スポーンを流行らせたマクファーレントイズ以来、アメトイ界にも意識高めで取り組む
メーカーが出てきた感じ。 本モデルに於いてはそれが良い方向に作用している様です。
画像右は付属するプラ製メダルの表裏。 その意味合いはよく解りませんが記された
文字を見るに、どうやら先に発売されたNCC-1701に付属するものと同じっぽいですね。
A型として再就役し9年、2294年退役
タイミングが悪かったのかプレイメイツではTOS版は発売したものの終ぞや発売され
なかった劇場版の無印&A型エンタープライズだけにアートアサイラム版はオススメ。
後にダイアモンドセレクトからバージョンアップされたモデルも発売されました。
「W・故郷への長い道」ラストでの初登場以後「X・新たなる未知」、「Y・未知の世界」
でオリジナルメンバーと共に航海したA型でしたが劇中の扱いは老齢艦故か余り恵まれず
それがYで一応の引退を迎えるメンバー達とダブる感じがして少々寂しかったりです…