ストライクビートル

登場作品:ウルトラマンパワード(1993

 

全長:15.8m/全幅:13.2m/重量:6800kg/最高速度:マッハ3.1/乗員:2名

(劇中設定より)

 

 

 

 

バンダイ製 プラトイ

ウルトラマンパワードに登場するW.I.N.R.(ウイナー/国際特別調査機構)の戦闘機である

本機の玩具は当時バンダイが展開していたサウンドバトラーシリーズの1つとして発売。

同シリーズの怪獣と絡めて遊べる仕様となっています。

 

1993年発売/定価:2980

 

 

SIDE VIEW

全長:約24cm(約1/66スケール)

 

前作に当る「ウルトラマンG」に登場したハマーと比べるとスピード感のある戦闘的な

スタイルをしたストライクビートル。長く設けた機首には怪獣の熱線攻撃などから機体を

防御する可動式シールドを装備しているという設定。コクピット前方でボディの上下厚を

一度絞り込んでいる辺りが何ともグラマラス。デザイン上のニクイ演出です。

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

そのシルエットはジェットビートルやホーク1号などに引けを取らない格好良さ!

アウトラインに走る赤がまた良い感じに決まっています。

海外での放映が前提な為かどうかは解りませんがデザインの方向性としては

玩具寄りであるよりも少々リアル寄りに針を傾けた感じですね。

 

主翼上面にミサイルを装備していたり底部中央前後に推進用とは別な

スラスター?を設けてあるのが特徴的です。

 

モデルはカラーリングやディティール面に於いてシール処理が目立つのですが

全体的には本機の格好良さが伝わるナイスな造形となっています。

 

本モデルはシールを貼った状態ですが本来は左右の主翼上面・ミサイル用パイロンの

外側にも流星マークを貼る様になっています。パッケージにあるプロップ写真には

同場所に流星マークは無く、また貼ると若干煩くなるかなと思ったので割愛しました。

 

 

FRONT VIEW

六角形の断面を持った機首には下反角を付けたカナードを装備。

ボディ両脇、主翼を挟んで上下にあるエアインテークは上下で独立したものの様です。

ボディラインが実に美しい!

惜しいのは流星マークが非対称なのに左右で同じものなので画像の様に右サイドから見ると

違和感が生じてしまいます。シールのサイズも若干合っていないし…

どの角度から見ても画になるというのは何気にスゴイ事だと思います。

上部のインテークは横にスリットが入っていますが底部のインテークは

縦にスリットが入っています。(上部はモールド、底部は残念ながらシール)

また3ヶ所あるランディングギアは引き込み不可ですが転がし走行が可能です。

 

 

REAR VIEW

まず特徴的なスリット状のノズルに目が行くリア。コクピットから後方の

ボディ断面は六角形から楕円形に変化しテールコーンで纏め上げています。

X形となる尾翼の上部2枚はプロップだともう少し角度が立ったものとなっている様です。

主翼上部に装備されたミサイルの安定翼は十字じゃなくX状に造形して欲しかったなァ。

モデルでは安定翼がパイロンに干渉しちゃっています。(手元の資料だとX状に見える)

因みに劇中での装備はその都度変更されるので主翼上部のミサイルはパイロンごと無い

パターンもあり、パッケージのプロップ写真も‘無しバージョン’となっています。

コクピット後方の小さな垂直尾翼もパッケージのプロップ写真には無いのですが

他では付いている写真もあったりします。いずれにせよリアの格好良さも◎です!

 

 

ACTION

機首底部には電池ボックスがあり単5×2本を使用します。

惜しむらくは電池ボックスのツメがスラスター(インテークか?)のモールドの

一部を潰してしまっている事。その後方にはサウンド用の穴が見えます。

 

キャノピー後部の小さな垂直尾翼がスイッチで、これを押すと機首のLEDが点滅。

同時に機銃音のサウンドも鳴ります。この時機首底部にある赤外線照射器も作動、別売りで

あるサウンドバトラーシリーズの怪獣人形のセンサーに当たると怪獣が反応を示します。

↓パッケージ裏面の写真より

 

 

ミサイル発射!

両翼下に装備されたミサイルランチャーからミサイルを発射可能。(ミサイルは6本付属)

光と音だけでなく物理的にも攻撃可能だっ!

 

因みに劇中ではレーザー砲だった様な覚えがあるのですが…

 

 

飛行機として楽しむ!

主翼上下に装備された武装は取り外して楽しむ事も可能です。

合わせて主翼端は可動するので様々な表情を付けて楽しめますが特定の角度で

固定出来る訳ではないので遊んでいるとプラプラになってしまうかも?

 

 

可変式二次元ノズル!

装備された大出力のREJ-003 グリフォンMk.Vエンジン2基は本機最大の特徴である

可変式二次元ノズルやカナードとの組み合わせにより低速飛行やホバリング、

果ては後進までをも可能とし、驚異的な運動性能を発揮します。

ダイナミックに可変!エンジン部は左右個別ではなく連動式となっています。

エンジンを可動させると上部のエアブレーキが立ち上がり

それまで隠れていたエンジン前部のディティールが拝めます。

シール処理が多い本モデルですがこの様に造形で魅せる部分もしっかりと持っています。

 

 

エアブレーキはエンジンの可動に関係なく展開させる事が可能。更に表情を豊かにします。

 

 

大掛かりな変形や合体が無くったって…

↑よくあるパターンでパチリ。

 

「G」同様、ポジション的に微妙な「パワード」ですがストライクビートルに関しては

ファンタジーの中にも‘リアルっぽさ’という調味料を絶妙な匙加減で混ぜた傑作機だと

考えます。「パワード」の作品イメージの源泉は初代ウルトラマンにあったかと思いますが

そのスピリットはストライクビートルのデザインに於いても及んでいる様で機体の方向性は

違えど嘗てジェットビートルが放った程良いリアルさを受け継いでくれた感じがします。

玩具として見た場合、変形や合体が無ければ売上げに繋がらずダメなデザインとして

みなされるのかもしれませんがジェットビートルが今だに商品価値を持っている事を

思えば最終的にモノを言うのは‘メカとして優れたデザイン’なのではないか、と。

ストライクビートル…このまま埋もれさすには勿体無い機体です。

 

 

 

 

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