Paul's Miracle Car
登場作品:ポールのミラクル大作戦(1976/TVアニメ)
ポピー製 ポピニカ PA-97
中古車故にパッケージが欠品で…
タツノコ制作の冒険ファンタジー作品「ポールのミラクル大作戦」に登場する水陸両用&
飛行も可能なミラクルカーがポピニカ化、タツノコの合金玩具というと永大〜タカトク〜
中嶋製作所と続いてきましたが此処へきて遂に業界最大手の参入となりました。
モデルはセンスの良い玩具的アレンジと可変マストによる形態の変化を楽しめる仕様で、
既に脂が乗っていたポピニカの良い処を味わえます。 タツノコ・ポピニカはこの後、
「ムテキング」「ガッチャマンU」「同F」「ウラシマン」へと続いていく流れに。
1976年発売/定価:1200円
SIDE VIEW
便宜上、マストを前方に倒したグライダー形態でご紹介。
全長:約10.2cm
ミラクルカーはポールが持っていたミニカーをパックンのミラクルハンマーで大きくして
乗れる様にしたものという設定で、モデルの形状&カラーリングには玩具的アレンジを
施していますが舟形ボディや「P」マークの入ったホイール等は設定通りになっています。
TOP & BOTTOM VIEW
便宜上、マストを外した状態になります。
舟形ボディの形状が良く判る上・底部、因みに上部がダイキャスト製で底部がプラ製。
劇中だと白いタイヤはゴム製で勿論転がし走行が可能となっています。
諸々の都合でしょうか、モデルは劇中に比べると大分寸詰まりに造型されているんですが
ミラクルカーが本来持っている可愛らしさは再現出来ているんじゃないかな?
FRONT & REAR VIEW
車に舟の意匠を盛り込んだショー・カーの様な楽しいデザイン。 劇中ではフワッとした
フォルムでしたが、カッチリさを求められるポピニカ化に際して画像の様にアレンジ。
パッと見、シュビムワーゲンの様にも見えたり?
サイドからのマフラーを固定するV字型のフレームは一応設定通りですが、
劇中ではボディ後部からも2本のマフラーが出ています。
小さなスクリューは手動で回転可能。
付属のポール&パックンを乗せてみる
モデルには主人公・ポールとパックンの人形が付属、シートに着座させる事が可能です。
ポールは塗装済みで、その造型は当時にして良好ですが残念ながらパックンは未塗装に。
因みにポールはシートで固定可能ですがパックンは不可なんで落車には要注意です。
ウッド調のシールで再現されたお洒落なコンソールはミラクルカー本来のカラーリングを
想起させます。 フレームのみのウィンドウ上部にあるカモメは劇中にもあるもので
生き物という訳ではなく、倒したマストを受けるためのオブジェの様です。
ヨット形態
マストを立てれば本格的な舟型に。 説明書にもある様に本来は帆をマストの前方とする
のが正しいんですが、前方の情報量が減るのとマスト基部のビスが前方にくるのがどうも
馴染めないんで個人的には理屈抜きで画像右の様にマストを前方にするのもアリかと。
走行形態
マストの左右を畳み前方に倒せば走行形態に。 帆はビニール製なんで畳むと画像の様に
なるんですが、出来るならば傘の様にマストに巻きたい処…布製の方が良かったかな?
ACTION
フロントの蓋を開きミラクルボールをセット、運転席横のスイッチを押せば発射可能です。
蓋は開けた状態で保持出来ないので閉めた状態から発射する仕様みたいです。
(実際閉めた状態から勢い良く発射しました)
因みに設定だと蓋のヒンジは蓋後方でなく向かって左側にあり内部には大砲があります。
リアにある樽は開閉可能で予備のミラクルボールを2発収納可能。 (弾は4発付属)
♪ゆくぞ、ドッペと戦い続けるぞ!
同作のキャラクター人形達とパチリ。
両手にポール&ニーナ、頭にパックンを乗せたドッペのソフビは何故かバンダイ製で
同社は水中モーター付きのソフビ製ミラクルカーも発売していました。 左上で飛んでる
のは魔王ベルトサタンの手先・キノッピで、バンプレスト製のキーチェーンになります。
天野喜孝と並び70〜80年代のタツノコを支えたデザイナー、下元明子による可愛らしい
キャラクターが印象深かった「ポールのミラクル大作戦」ですがミラクルカーの方も
チキチキバンバンを想起させる様な楽しいデザイン、ポピニカ版も良作だと思います。
因みにミラクルカーは先述のバンダイ製ソフビ以外にもシーホース製プラモが2種、
後年にはタカラより‘ちびっこチョロQ’が走行&飛行バージョンで商品化されました。