98式 AV イングラム
(パトレイバー)

98-AV INGRAM (PATLABOR)

登場作品:機動警察 パトレイバー(TV/1989

 

全高:8.02m/全幅:4.37m/本体重量:6.02t(フル装備時:6.62t)/乗員:1名

(劇中設定より)

 

 

 

 

バンダイ製 1/60スケール クロスギア1

 

OVAとコミック起点で人気を博した「パトレイバー」は劇場版を経てTVシリーズに。

本品はこれを機に発売された商品の1つで、ファン層の中心を意識したか対象年齢は

7歳以上と玩具としては若干高めに設定、マニアな向きにも対応した構成としています。

 

モデルは金属製のフレームにプラ製の外装パーツを取付ける方式で殆どプラモな感じ。

「クロス」の名が示す様にこの時期人気を得ていた聖闘士星矢のクロス玩具の影響が

見られますね。 この頃は作品を問わず様々なクロス玩具が展開されていましたっけ。

 

1989年発売/定価:2500

 

 

 

ダイキャスト製メカフレーム

 

本モデルの肝となるのが画像の金属製フレーム。 腕・脚・首・腰と各関節が可動、肘や

膝の曲げ角が90度なのは良いんですが上腕のロールが無かったり画像では取り付けていま

せんが手首足首が1軸なのが残念…まぁ飽くまで玩具ですから仕方ないところですかね。

 

 

画像の様にフレームへパーツを装着していきます。

因みに関節カバーもプラ製、外装パーツの殆どはポリキャップを介して装着します。

画像の工程の後に頭部を取り付ければ完成となります。

 

 

 

 

FRONT,SIDE & REAR VIEW

全高:約13.2cm

 

見る者の心理的影響も考慮されたとかいうイングラム。 変形も合体もせず、

この時期流行のSD体形でもなく戦闘用でもないのに印象に残る名デザイン。

 

クロスギア版イングラムのスタイリングは7歳以上向けという事で玩具とマニア向け

ホビーとの中間的な塩梅で、広く受け入れられ易い造型を目指したものと思われます。

成型色&シールによりここまで再現されたカラーリングには大人マニアも納得かな?

 

 

 

 

頭部

 

頭部の造型は正面から見るとイマイチなんですが側面はまぁまぁかな?

目のバイザーや額のセンサーがクリアパーツ不使用で抜けた状態としたのは至極残念。

その形状も相まって首の左右旋回範囲は画像右な感じになります。

 

 

 

 

腕部

 

腕部の左右への開きはフレームと肩アーマーの都合で画像左が限界。

フレームでは90度近かった肘の曲げ角は外装を付けると画像右の様な感じに…

手首は旋回可能ですが上腕のロール機能も無いんで少々ストレスが溜まります。

 

尚、腕部はボディ側のポリキャップにピンで挿し込んでいるだけの構造となっています。

 

 

 

 

脚部

 

太腿と膝の曲げ角は画像左な感じで開脚度は画像中な感じ。

開脚は兎も角、膝の曲げ角に関してはフレーム時から相当制限を受けていますね…

肘も含め改造すれば多少は改善出来ますが基本仕様で対処して欲しかったところです。

 

右脚の脛側面は劇中通り開閉し内部にリボルバーカノンを収納可能(画像右)ですが

当然の様に右手の伸縮機能はナシ。 まぁ玩具でここの再現は難しいっつか不要?

 

足首は構造上、左右に旋回可能なんですが外装を付けると全く動かないってのも何か…

因みに腕部同様、脚部もピンで本体側に挿し込んでいるだけの構造となっています。

 

 

 

 

ACTION

 

本モデルに付属する装備品は画像左・上から36mm6連装リボルバーカノン、

90mm連装ライアットガン、対レイバー用スタンスティック。 スタンスティックは

設定に則して左腕に装備される盾の内側にホールドさせる事が可能となっています。

 

3種の武装は何れもポリ素材の手首に持たせる事が出来るんですが先述の通り装備した

外装が関節の可動を著しく制限するので思った様にポージングがとれず画像が精一杯。

フレーム時には出来た腰の左右旋回も殆ど不可能…つーか、ライアットガン小さいなぁ。

 

 

 

 

 

2号機に換装!

 

モデルには2号機用の頭部と肩部が付属、換装させる事が可能です。

当時にして思わず2体購入したくなるナイスなギミックだと思うんですが、

腰部は1組しか無いんで股間と尻のナンバープレート(シール)は1号機のまま…

 

 

1号機よりもアクセントがある頭部が良い感じの2号機。

モデルの身体が固いんで太田サンの暴れっぷりを再現し難いのが何とも残念!

 

 

 

 

付属のシール

 

腰部に貼るナンバープレートが小さいのに1号機用、2号機用があるのが芸コマ。

展示モデルは1号機用としましたが2号機への換装を考慮しTV版1号機の象徴とも

言える‘ALPHONSE'のシールも貼らずにおきました。 んー、やっぱ2体欲しいッスね!

 

 

 

 

舞台は1998年…

 

モデルは1/60スケールって事でトミカのストラクチャーと相性が良いみたい!

クロスギアは関節可動や甘いディティール等に不満はあるものの所謂クロス系玩具の

1品なので遊びの主体はそういったところには無いのかもしれませんね。

 

関節可動やスタイリング等で玩具の範疇を超えたモデルを求める向きには

後年になって様々に発売されたマニア向けモデルがフォローしてくれる事に。

因みに画像の指揮車はキャラウィール版になります。

画像をクリックするとレイバー指揮車の展示室へ飛びます→ 

 

 

 

 

ディフォルメクロス

 

イングラムは先立って展開されていたガンダムクロスの派生シリーズでも商品化。

クロスギアより対象年齢を下げたSD玩具とはいえ、この時期に主人公・泉 野明の

塗装済み人形とレイバーキャリアが立体化されたのはファンにとって吉報でした。

 

1990年発売/定価:2500

 

 

シリーズは他にウルトラマン・仮面ライダー・ウルトラセブン・仮面ライダーV3の

全5種、別シリーズでビックリクロス(ビックリマン)も展開。 後年スーパーロボット

大戦が人気になるとバンプレストから同じコンセプトの景品が数種発売されていました。

 

玩具第1事業部は当時ディフォルメクロスの他に組立式玩具である元祖SDガンダムから

派生した「本家SD」シリーズも展開。 こちらはイングラムの他にグリフォン・零式・

ヘルダイバー・ブロッケンまで商品化…この時期のSD商品の隆盛ぶりが窺えますね。

 

 

 

 

クロスギアは全2種!

 

金属フレームを共用したシリーズ第2弾として劇中で第1小隊が使用していた

旧型のパトレイバー‘パイソン'がラインナップ! 当時、商品展開のメインであった

プラモで商品化されなかっただけにこれは一寸したサプライズ、別室で展示しています!

 

クロスギアは玩具第1事業部による‘玩具'ですが、個人的にはホビー事業部が展開して

いたHCMからも影響を受けている様に感じます。 玩具第1事業部からは他に本品より

大型でライト&サウンド主体のプラトイ「DXパトレイバー」も発売されていました。

 

 

 

 

97式改パイソンの展示室

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