コスモストレーター

THE COSMOSTRATOR

登場作品:金星ロケット発進す(1959

FIRST SPACESHIP ON VENUS

 

 

 

 

ペガサスホビー製 1/350プラモデル

 

オールドSFメカを積極的にキット化しているペガサスホビーより嘗ての共産圏国である

ポーランドと東ドイツの合作映画「金星ロケット発進す」に登場する金星探険ロケットが

キット化されました…と言ってもオトナの事情からか無版権キットとなっています。

 

尚、‘コスモストレーター'とは米国公開時に付けられた名称らしく、

英語で吹き替えられた際にその名で呼称されています。

一部資料では‘コスモクラトゥール'と表記される事も。

 

日本国内でも並行輸入されていたのでネット通販等で比較的入手し易かった様です。

 

パッケージサイズ:約19cm×30.5cm×6.3cm

 

2014年発売/輸入参考価格:6264

 

 

パーツ群

ボディパーツにエンジンユニット×3のシンプル構成。

機首にあるライト部にはクリアパーツが使用されています。

 

ところでパーツ袋を開封してみたらば予期せぬ悲劇がぁぁ…!(後述)

 

 

組立て説明図

 

ボディを中心に3基のエンジンユニットが等角で張り出すスタイル。

後年登場するサンダーバード3号の先輩的存在ですね。

 

【1】はボディの組立てなのですが途中で設計変更があったらしく、

後端に付ける円台形の部品は実際にはボディと一体化しています。

 

…なのでパッケージには総パーツ数:23とありますが実際は22点という事に。

 

 

ハズレ部品と完成品写真

 

エンジン部に付く小翼の部品の1つに成型不良が…熱処理で直るかなぁ?

 

画像右はパッケージ横の完成品写真。手塚治虫の漫画に出てくる宇宙船みたいですね。

ピッカピカのメッキ仕様にしてありますが劇中ではクロムっぽいシルバーでした。

部品から察するに全長は21cm程で、逆算すると劇中での設定全長は約73.5mに。

 

因みに3基のエンジンはこんな形状をしていますが

劇中では尖った先端部から逆噴射の炎を噴き出しておりました。

 

 

ビーム兵器じゃありません

映画を観ていない人がパッケージを見ると先端からビームを発射している様に見えますが

劇中では金星着陸後に上陸隊へ向かって本船の位置を知らせる為の光の様で、

灯台の光の様にクルクル回転させていました。

 

劇中でのコスモストレーターは外観的アクションが余り無いのが残念なところ。

船内のセットは割と良く出来ていたし、小型ヘリ‘クロロコプター'2機や2タイプの

小型探険車を各1両搭載・活躍させたりと、この辺のメカニック描写は中々だっただけに

これらの搭載メカがコスモストレーターから発進する等のシーンがあればなぁ…と。

 

また、金星に向かう途中で流星群によって破損した船体を船外活動で修理する際に

クルーの1人が超小型の作業用ケージに乗り込むといった芸コマぶりもみせてくれます。

 

 

DVD!

 

50年代に作られた共産圏のSF映画ってどんなもんだろう?と思って観たら

60年代の日本の特撮映画が楽しめれば案外素直に楽しめちゃう内容でした。

原作となる小説「金星応答なし」(原題:宇宙飛行士たち)を書いたのは

「ソラリス」で有名なスタニスワフ・レムだそうで成程、背骨は堅実だったんですね。

 

金星探険メンバーである8人は西洋人に東洋人、黒人と国際色豊か。

この時代に黒人がメンバーに入るってのは米国じゃ無理だったんじゃないかな?

しかも紅一点スミコ・オギムラを演じるのは日本人女優・谷洋子なのも高ポイント!

 

ただ画像のDVDは少々厄介なブツでございまして…

FIST SPACESHIP ON VENUS」と名付け英語吹き替えされた米国公開版なのは

良しとしても2001年発売という事で国内初のDVD化だったんでしょうか、

再生パターンが英語音声+日本語字幕オンリーのチャプター設定無しで値段は3480円。

 

その後他社から1000円以下でリリースされましたが米国版なのは変わり無しでした。

オリジナルは95分程(130分説アリ)だそうで15分位カットされているんですよねぇ…

そのせいなのかカット間やシーン間が妙に不自然に感じたりする部分もあったりします。

 

コスモストレーターはドイツ語(ポーランド語?)では何と言っているのか、

そもそも実際のタイトルは何であるのか…いつの日か完全版を観てみたいものです。

 

因みにDVDには1960年作品とありますがこれは米国公開時のもので、ドイツ・

ポーランドで公開されたのは1959年との事ゆえ、トップには1959年と記しました。

 

 

 

 

大型駐機場へ戻る

航空宇宙博物館の入り口へ戻る

 

 

inserted by FC2 system