MARTIAN WAR MACHINE
登場作品:宇宙戦争(1953)
THE WAR OF THE WORLDS
ペガサスホビー製 1/48塗装済み完成品
オールドSFメカを積極的に展開するペガサスホビーから映画「宇宙戦争」に登場する
火星人の侵略メカ‘ウォーマシン’が1/48と1/144スケールでキット化されました。
その後1/48はライトユーザーにも手軽に楽しめる完成品バージョンが発売され
ポーラライツ等と共に完成品市場も賑わせていました。
2008年発売/定価:?
SIDE VIEW
全長:約22.5cm
非常に滑らかで美しい流線型ボディの上部に1本のアームが突き出たシンプルデザイン。
スケール換算すると劇中に登場する実機の全長は約10.8mと結構小型だったりします。
TOP & BOTTOM VIEW
全体のシルエットはエイの様ですね。
劇中モデルに則して要所に使用されたクリアパーツと全体に施されたメッキが本モデルの
造形的特長となるのですが、このデザイン&サイズでこれだけ反射率の高いメッキだと
画像を撮る時に兎に角まぁ色んなものが写り込んじゃって(汗)
劇中を見るにもっと反射率を押えたメッキ的の方が良かった様な?
底部にはカメラ付き触手の収納ハッチ(○型)と搭乗用ハッチ(□型)のモールドも再現。
FRONT & REAR VIEW
火星人の気味悪さが良く出ている前・後部。
上部のアームが見た目的にも強いインパクトを与えており、シンプルながらも
凡百なメカには終わらない後世に残る名デザインとなっています。
ウォーマシンは隕石(型のポッド)に格納された状態で地球に飛来。
ファーストシーンは隕石に開いた穴からアームの先端のみが不気味に光りながら
現れるという勿体付けた演出がまた不気味さに拍車を掛けておりました。
う〜ん、シンプル・イズ・ベストですなぁ。
ACTION
上部のアームは基部で旋回可能。フレキシブルに動くと嬉しかったんですが…。
ヒロインを演じたアン・ロビンソンの話によるとこのアーム部は
レコードプレーヤー(の針が付いたアーム部)からイメージされたそうです。
劇中では先端から赤い怪光線を発射して殺人&都市の破壊活動に勤しんでいました。
両翼端からは標的の分子構造を分解して消し去る緑色の光弾が発射されます。
アーム先端部をアップで→
内部のモールドもそれっぽく再現されています!
本編を見るとカメラ機能も持ち合わせている様です。
ディスプレイ台が付属
本モデルには画像左の様な塗装済みのディスプレイ台が付属。
映画のタイトルプレートも入っており画像右の様に良い感じで飾れるのですが
劇中の事を考えると地球の上を飛んでいる格好というのは一寸違うかな?
SFメカ史に燦然と輝く〜!
これ以上何も足す必要はなく、また引く必要もない完成された名デザイン。
モデルの出来はプラモデルの完成品販売という事を考えれば文句無しなのですが
やはりこれだけの大型モデルとなると発光ギミックや搭乗ハッチの開閉、
火星人やカメラ付き触手の付属など色々と欲しくなってきますね。
DVD!
レンタル落ちを激安で購入!主演2人のコメンタリーが入ったやつが欲しいんだけど…
で、ウォーマシンの演出にポイントを絞って本作を観てみると色々興味深いんですよ。
火星人は火星と地球が接近する機会を狙って地球侵略を開始するのですが直接ウォーマシン
で飛来するのではなく隕石型ポッドにウォーマシンを3機格納した状態で飛来します。
主人公は隕石から驚異的な放射線反応が出ている事をガイガーカウンターで確認する。
但しこの設定は作劇上困難だったのか余り活かされていなかった様です。
ウォーマシンが始動すると同時に無線類が使用不能になる。
主人公達の腕時計が磁石になってしまう等の演出もありましたが、
この辺も余り活かされていなかったと思います。
映画冒頭、主人公達の近くに落下した隕石からやがてウォーマシンが姿を現すのですが
そのウォーマシンは所謂先遣隊とも言うべき存在で後続のポッド群に指令を与える役である
旨を登場人物達が推測します。むやみやたらに飛来してきた訳ではないんですね。
科学者である主人公フォレスター博士は眼前のウォーマシンについて以下の推測をする。
◆ウォーマシンは浮いているのではなく磁気等により‘見事なバランスで’支えている◆
◆軍の攻撃を跳ね返すのは電磁気のシェルターによるものである◆
ウォーマシンは3機1組で計画的且つ効率的に破壊活動をする。
ジワジワとゆっくり動く演出がウォーマシンの不気味さを増幅していました。
他にも色々と興味を惹かれる部分があるのですが最後に疑問点を1つ。
本作の有名なオチに関してウォーマシンは機密性が低かったという事なんでしょうか?
ウォーマシンを降りて主人公達を襲った火星人が死ぬのはまぁ解るのですが…(悩)
兎にも角にもSF映画ファン必見の本作。やっぱりトム・クルーズ版よりもこっちです!