登場作品:とんでも戦士 ムテキング(1980/TVアニメ)
ポピー製 プラトイ
DXマシーン ホットケソーサー
パッケージサイズ/縦:約25.5cm×横:約29.5cm×奥:約18cm
ローラースケートにウォークマンといったアメリカンで明るい雰囲気を持った
新感覚ヒーローアニメ「ムテキング」の商品は「ポールのミラクル大作戦」以来、
同枠をスポンサードしてきたポピーがメインとなり合金玩具を中心に展開していました。
ホットケソーサーはタコ星から地球に逃走した犯罪者集団クロダコブラザーズを追う為に
保安官代理であるタコローが乗ってきた自我のあるロボット宇宙船で、メイン玩具である
合金玩具以外にも基地玩具的な意味合いの強い画像の大型プラトイが発売されました。
1981年発売?/定価:?円
FRONT & REAR VIEW
モデルサイズ/全高:約23.5cm×幅:約22.5cm
ホットケソーサーは巨大ロボットでもあるが故か、その形状は宇宙船にして非常に特異。
眼があり、英語かぶれな日本語で喋るというキャラ性を持ちつつ小さいながらも両翼や
後部にスラスターを設ける辺りはデザイナー・大河原邦男氏の面目躍如といった感じ。
劇中に比べモデルは玩具故のアレンジが諸々とされていますが、基本的な造型に関しては
多色成型を用いた丁寧さで見た目の良さを得ています。 ただ本来は前方に突き出ている
前部中央のビーム砲?がシール等で著しく省略された造型となったのは何とも口惜しい処。
SIDE & TOP VIEW
奥行き:約17cm
上部の旗がお洒落な側面に見える赤い翼は都合上、劇中よりかなり小さくなりましたが
まァ無問題。 本体の基本形が球体なので何処から見ても極度の差異は無い感じですね。
底部にはキャスター付き車輪を4つ装備、転がし走行が可能となっています。
ACTION
最上部にあるスイッチを押すと古い漫画のビックリ表現みたく目玉が飛び出します。
これはホットケソーサーらしいのか?と悩む処ですが設計者のサービス精神としますか。
個人的にはブルマァクの合金製ガキおやじ(ビートン)を思い出しました。
因みに劇中ではアメリカかぶれな為か白目の部分は青く、瞳は黒い点なのでモデルは
随分と印象が異なるんですがコチラの方が可愛げがあって良い感じだと思います。
シリアス玉、発射!
本体の右側には劇中、戦闘時に於いて不思議空間を作り出すシリアス玉の発射口を装備。
内部イラストが描かれたプレートをロックするまで押し込んで付属する発泡スチロール製
のシリアス玉をセット、側面の白いスイッチで発射という流れ。(シリアス玉は2個付属)
尚、説明図によるとシリアス玉はピンポン玉でも代用可能なので紛失しても安心です。
ムテキンメカ、発進!
本体左側にある時計の針を動かせばロックが外れ、中央のハッチが開きます。
本体内部には3種のムテキンメカが3段重ねで格納されており、裏側にカタパルトが装備
されたハッチの先端にあるクリア成型のスロープを展開すればメカの発進準備が完了。
ゴム動力のカタパルトを引いてロックした後、カタパルト後部のスイッチで射出。
尚、付属する全4種のムテキンメカは全て転がし走行可能となっています。
2段目と3段目を仕切るクリアの板は前方にスライドした後にスロープとなる事で
カタパルトへセット可能という趣向。 効果の程は兎も角、凝った演出ですね。
‘4号’専用格納庫&カタパルト
ホットケソーサーの‘右足’にはムテキンメカ4号と呼称されるトカゲッテル専用の
格納庫を装備。 格納庫はクリア成型の箱状で、そのままスポンと取り出す事が可能。
…なので‘格納庫’感は余り無いかも?
で、‘左足’にはトカゲッテル専用のカタパルトを装備。
トカゲッテルをセット後に後方へロックするまで押し込み、側面にあるスイッチで射出。
後述しますが格納、及び射出時に於いてはトカゲッテルの尾を本体に収納しておきます。
それでは改めて付属する4種のムテキンメカをご紹介!
1号・サイザンス
全長:約8.4cm(サイザンス)/約9.7cm(サイコーダー)
劇中で最も登場回数の多かったサイザンスは劇中通り戦闘機・サイコーダーへ変形可能。
当時の大型玩具に付属するプラ製ミニメカの造型としては4色成型+塗装+シール…と
中々頑張った構成で転がし走行も可能。 尚、本体の青プラが白プラのロットもアリ。
画像右はパッケージ写真でホットケソーサー、ムテキンメカ共に試作品っぽいですね。
ホットケソーサーは製品の方が良いと思うんですがムテキンメカに関しては、お?あれ?
ん〜な感じでパッケージにあるお馴染みの一文「写真とは多少異なります」に溜息が…
2号・コンチューター
全長:約9cm
モールドこそ入っているものの2色成型+塗装で少々物足りない感のコンチューター。
元々可愛げの無い昆虫型というデザインだけに色味の少なさがコワさを招いている感じ?
単体でのギミックは転がし走行のみ。 尚、ロットによる塗装違いがある様です。
3号・メデタイン
全長:約7.5cm
4色成型(底部の車輪が黒)で造型も良好なメデタイン。 此方も転がし走行以外の単体
ギミックはありませんが他の3種の車輪が正面から見るとH型なのに対しメデタインでは
ロール型としたのが興味深い処…因みにボディに青ラインが入ったロットもある様です。
4号・トカゲッテル
全長:約10.8cm
劇中では途中から登場したトカゲッテルは4種の中で唯一自我を持ち、喋る事も可能。
モデルではそのキャラ性の強いデザインを活かせなかった様ですがホットケソーサーへの
格納、カタパルトでの射出時用に尾をボディ内部へ収納する事が可能となっています。
ムテキンメカはバラエティ豊か
哺乳類・昆虫類・魚類・爬虫類という多様性のある構成はタツノコメカの真骨頂。
4種のムテキンメカは全て超合金で発売されているので揃えて楽しむのも一興です。
ところでムテキンメカの超合金にはミニサイズの4点セットというのも出ており、
昔からこのホットケソーサーに格納出来るんじゃないかと思っているんですが
残念ながら確認出来ていません…連動可能ならグッと楽しくなるんですけどね。
頭をパカッと
ホットソーサーの上部は開閉可能、それっぽいイラストで再現した内部に同じポピーから
発売されていたミニソフビのタコローを添えてみました。 ホットケソーサーはタコロー
が地球へ来た時に乗っていた宇宙船であると同時に赴任先での移動式拠点でもあります。
因みに劇中で開くのは黄色い頭頂部のみ、目玉飛び出しギミックでアレンジしたのかな?
劇中では頭頂部を開き、2本のマジックハンドを出した事もありました。
ムテキンメカは滑空も可能ですが…
本モデルにはリングと糸、それに各メカに取付けるフックも付属しますが残念ながら
フックが欠品していました(泣) で、頭部の中にあるポイント(画像左)とリングを
糸で繋ぎ、本来あるフックを各メカの背部に取付ければ滑空あそびが可能になります。
↑パッケージの説明図より。
ポピニカのバリキキューン(ゴレンジャー)や、マジッカー(5年3組 魔法組)等、
嘗ての玩具ではチョイチョイ見られたギミックですね。
What’s your name?
本作のヒーロー・ムテキングとクロダコブラザーズの皆さんを加えて記念写真。
タツノコヒーローと言えば「キャシャーン」「ポリマー」「テッカマン」等のハード系が
多かっただけにタイムボカン系以外でお気楽要素の強いヒーロー物の奔りとなった本作は
受け入れ易く印象深い作品で「ウラシマン」「スターザンS」へと繋がっていく流れに。
で、DXマシーン版ホットケソーサーは宇宙船玩具としてよりも基地玩具的なアプローチ
で構成した内容で、ユニークな外観を可能な限り丁寧に纏めた当時の仕事ぶりに好感度
増し増しです。 何よりポピニカ(宇宙船なので)版を超える存在感は楽しい限り!
因みにポピニカ版はその少し前に発売された「超合金 ガチャガチャ ドラえもん」に
倣った感じでカプセルを射出するガチャポンギミックを搭載しておりました。
メデタインは個別に展示中、画像↓をクリックすると展示室へ入れます。