登場作品:超人バロム1(1972)
パッケージ
バンダイ製 キャラウィール(アルティメットエディション)
マッハロッドは形状の違いで2タイプあるのですがキャラウィール版は
主に初期に登場するタイプ(以後Aタイプ)を立体化。
放映当時に発売されたAタイプのマッハロッドといえばブリキ製のものと
ブロー成型による大型玩具くらいで、悲しいかな何れも作りが甘め。
主力クラスであるポピニカやプラモデルはBタイプだった。
マッハロッドの魅力はAタイプに集約されていると言っても良いので
21世紀に新製品として発売されたマッハロッドがAタイプだったのは嬉しかった。
以前発売された単品版のマッハロッド、ジョーカー、ライジンゴー、ズバッカーに
各ヒーローのフィギュアを付け、これに新規のギャリバードとグランカーを加えた
のが本品「アルティメットエディション」。6台セットなので必然的に定価は
高くなるものの、ファンであれば単品版よりもこちらをオススメしたい。
2003年発売/定価:4500円
SIDE VIEW
全長:約7.5cm
嬉しい嬉しい21世紀造形のAタイプだったのですが…し・か・し、
このキャラウィール版マッハロッド、正直出来がイマイチだぁ!
そんなワケでサイドから見た時の残念な点を以下に。
1:ノーズの形状とバランスが悪い。
スラントが魅力のフロント部ですがモデルはボンネットにあるエンジンからの
流れがやたら直線的で角度も妙に急。バランス的にも何処かヘンで、
先端からタイヤハウス前端までの距離を1とすればタイヤハウス後端から
フロントウィンド基部辺りまでは1.6〜1.8程が適正と思われます。
(モデルではほぼ1:1になっている)
2:フロントのマフラーの位置がおかしい。
1に付随するカタチになりますが、フロントから後方へ流れる4本のマフラー
(スグに3本になりますが)の最前部の1本の位置はフロントタイヤの軸の真上
辺りが正解で、後ろの3本もそれに準じて配置されているのが本来の姿。
このマフラーの位置がおかしいせいでフロントウィンド下にあるバロムマークが
(スペースが狭くなってしまった為に)やたらと小さくなってしまっています。
一つ間違えると芋づる式におかしくなってしまうんですね。
3:コクピット部の切り欠きがヘン。
ドアの無いマッハロッドはボディサイドが切り欠かれています。
モデルでは後部がほぼ垂直に切り欠いていますが実車では脇にある
マフラー同様、斜めに切り欠いています。
他にも後部にある大型ファンの位置やその横にある排気筒(?)の位置、
さらにはそもそもボディの上下厚がありすぎる…等など全体的にバランスが
悪い様に感じます。昔であればこれで充分なのでしょうが…。
TOP VIEW
トップビューにもバランスの悪さとディティールの甘さが出てしまっている。
1:フロントの形状が…。
上から見るとバランスの悪さが如実に現れています。
モデルはボンネットにあるエンジンの前端からノーズ先端までが異常に長い。
それに加えてバロムマークも異常に小さいので間延びしちゃってしょうがない。
2:シート後方の形状が違う。
モデルでは画像の様にシート部の後方が一直線に造形されていますが
実車では後方へ向けアールの効いた形状になっています。
細かい事の様ですが、それによってシート後方にあるエンジン(?)の位置も
本来はもっと後方にズレなければならないワケで結果、
後部のバランスも若干崩れ気味となっています。
FRONT & REAR VIEW
正面から見ると面の取り方を間違えている…みたいな感じ。
「悪い」とまでは言わないけれど、やはりもう少し何とかして欲しかった。
後部のファンの色は出来ればシルバーが良かった。
実車もオレンジの場合があったんだけど、ここはアクセントを付ける為に
シルバーにして欲しかったですね。
バッローム!
単品版には無いバロム1人形。細かい塗装がイイ感じ!
商品を設計する際に様々な制約があって心為らずともこういったカタチに
せざるを得なかった…という部分もあるのかもしれませんが、
それを差し引いてもこのシリーズの出来にはムラがあると思います。
シリーズ展開していた時はバンダイの担当者が某ホビー誌にコラムを連載
していて新製品が出る度にそのコダワリぶりをアピールしていましたが
正直マッハロッドに関しては、と言うか車関係に関しては余り拘っていない
様に思えるケースが個人的には多かったです。(妙に角張ったポインターとか)
そう云えばあの担当者、バイクには随分な拘りがあった様でしたが…。
バンダイ製 プラモデル
これは放映当時にバンダイ模型から発売されていた商品で、マスコットと称された
バロム1の人形とミニサイズのマッハロッドをセットにしたもの。
小松崎 茂の画がカッコイイパッケージ。画像右はマッハロッド部のパーツ。
マスコミシリーズNo.29
1972年発売/定価250円
↑説明書より。
動力は無く、転がし走行可能だがタイヤはプラ製となっています。
単品売りのミニマッハロッドはゼンマイ走行だと記憶しているのですが
もしかして単品とは別モノなのかな?
↑パッケージ横の完成イラスト。
全長約13cmのBタイプ・マッハロッドだ。
ブロロロロォ〜!
プチ改造。チョロQのタイヤを履かせてみました。
お、トレジャーハントみたい!
最も人気のある特撮車と言えば恐らくポインターなのでしょうが、
個人的にはマッハロッドがブッちぎりで1番なんであります。
愛深き故、文句が多くなってしまったこのキャラウィール版、
それでも発売してくれただけで嬉しかったです。