ビッグポーター

BIGPORTER

登場作品:赤い光弾 ジリオン(1987/TVアニメ)

 

全長:46.01m/全幅:70.51m/全高:19.33m/巡航速度:マッハ1.6

航続距離:32600 km/ロールアウト:2387年2月

(劇中設定より)

 

 

 

 

セガ・エンタープライゼス製 プラトイ

ハイディティールアクションシリーズ

 

セガは自社の光線銃玩具を基に制作したTVアニメ「赤い光弾ジリオン」で本格的に

キャラクター玩具へ参戦。 件の光線銃以外にもアクションフィギュアやそれで遊べる

変形可能なビークル、大型メカのプラトイ等々幅の広い展開を見せました。

 

ここで展示するビッグポーターは主人公達が使用する輸送機で、運搬する3機の

中型メカもセットされたオールインワン仕様の大型プラトイとして発売されました。

 

1987年発売/定価:4980

 

 

 

 

SIDE VIEW

全長:約22.5cm(約1/204スケール)

 

主人公達が所属するマリス軍の特殊部隊‘ホワイトナッツ’が使用するビッグポーターは

既存の輸送機をホワイトナッツ仕様に改造したという設定で、奇を衒った華美さ無い外観

はアニメメカとして地味な方ですが架空メカならではのアイデアが盛り込まれています。

 

モデルはそのフォルムを丁寧に再現しているんですがディティールに関してはこのサイズ

にして相当甘め。 後述しますがギミック面に於いてもセガの初参入ならではの不慣れさ

が露呈しており、惜しい事にこの‘荒さ’は他のシリーズアイテムにも及んでいます。

 

 

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

全幅:約35cm

 

大きな主翼が巨人機らしさを演出していますがボディとの接続部が主翼前部のみな辺り

リアルに考えると強度的に不安なデザインだったり? 主翼の中央にある丸いユニットは

垂直離着陸用エンジンで、モデルの機体に走るモールドにはセガの良心を感じたりです。

 

 

両翼のエンジン間に設けられた着陸脚にある車輪は2(左右で4)個のみ回転、機首下の

車輪と合わせた計5輪で転がし走行が可能という玩具らしいギミックも搭載しています。

因みに飛行時に於いては全車輪がユニット内に引き込まれるという設定。

 

 

 

 

FRONT VIEW

 

両翼端にある4基の S&EGA 9D-7W エンジンは吸入口内部にもう1つ、スリット状の吸入口

らしきものが見えるんですが詳細は不明。 既存のジェットエンジンではなさそう?

スリット状の吸入口らしきものは主翼前縁部にも計4ヶ所確認出来ますね。

 

 

主翼上面の黄色いラインは付属のシールを貼る仕様なんですが、尾翼の赤いラインは

塗装処理となっています。 主翼の黄色いラインは(分割されているものの)本品唯一の

シール箇所なんですが個人的にはもう少しマーキング類があっても良かったのかな…と。

 

 

 

 

REAR VIEW

 

後から見るとボディのスカスカっぷりが目立ちますね(笑) 両翼後端に4つある

フラップをよく見ると内部にはスラスターが設けられているのが確認出来ます。

エンジンノズルは構造上クルクル回るんですがやたら緩くって少々ストレスが…

 

 

モデルのフォルムは良好なんでどの角度で見てもサマになるんですが、劇中を観ると

もう少しズングリムックリな印象を受けますね…モデルの造型は若干スマートなんかな?

 

 

 

 

 

ACTION

 

両翼内に埋め込まれた球形の垂直離着陸用エンジンには2つのギミックが。

ユニット上部にあるレバー状のモールドを操作すると底部のノズルが前後に可動。

また、ユニット自体も縦方向に360度回転、多少ですが横方向にも動かす事が可能です。

 

 

 

 

フラップ&エンジンノズルも可動

 

両翼に計4ヶ所あるフラップは上下に可動。 エンジンノズルもボールジョイント的に

動くんですが、構造的な問題で画像の様に可動域は相当制限されたものとなっています。

 

 

 

 

付属品

 

本品にはビッグポーターで運搬する3機のキャリッドマシンが付属。

左からエアロキャリッド・ランドキャリッド・アクアキャリッドで、其々ギミックのある

遊べるモデルとなっています。 尚、各キャリッドマシンは単品販売もされていました。

 

 

画像左にあるシールの(7)と(8)はエアロキャリッド用で、画像右は極小サイズの

トライチャージャーとライディングセプター。 これもエアロキャリッド用のもので

シール共々単品版にも付属します。 シールはビッグポーターと共用にしたんですね。

 

 

 

 

エアロキャリッドをジョイントオン!

 

エアロキャリッドの主翼を折り畳み主翼下部にあるスリットをビッグポーター側のバーに

合わせる事で固定。 エアロキャリッドの機首はビッグポーターのボディ内部に潜り込む

形で、外観がほぼ剥き出しとなるスタイルは各キャリッドマシン共通となっています。

 

 

デイブがパイロットを務めるビッグポーターは出撃命令が下ると基地内のエレベーターで

上昇、その途中で作戦毎に選ばれたキャリッドマシンを搭載して発進…というのが流れ。

とは言うものの、使い勝手の良さなのかエアロキャリッドを多用した印象が強いですね。

 

 

 

 

 

ランドキャリッドをジョイントオン!

 

大型装甲車であるランドキャリッドにはプルバック走行ギミックがあるので搭載時には

これを活かしてビッグポーターを走行させて欲しかったんですが、車体が浮いた状態と

なるので叶わず…ゼンマイパワーの関係もありますがこの辺、少々残念だったりです。

 

 

 

 

アクアキャリッドをジョイントオン!

 

潜航艇であるアクアキャリッドはゼンマイ動力による水上航行ギミックを搭載。

各キャリッドマシンのデザインも中々格好良いんですが、総じて平たいのはビッグ

ポーターのボディ上部にある後方へ伸びた突起状の部位に影響を受けている感じですね。

 

 

 

 

ロック解除

 

各キャリッドマシンを固定している両翼内側のバーはコクピット部を押す事でバーが

左右に広がりロックを解除するんですが、この辺の設計・構造が非常に甘くて殆ど機能

しません…尤も機能しなくても何とかなるんですが余り褒められたもんじゃないッスね。

 

 

 

 

♪心にあるピュアストーン

 

本モデルが持つフォルムの良さは設計やディティールの甘さをカバー出来る程でジリオン

ファン、メカファン共に満足のいくモデルと言えます…というよりこのビッグポーターや

キャリッドマシンが商品化された事に驚きと嬉しさを隠せません、いやぁ〜有難いッス!

 

 

 

 

志の高さを楽しむべし

 

タツノコの分家、プロダクションI..の出発点とも言える「ジリオン」の持つパワー

ある作風はこれをキャラ玩具の出発点としたセガにも伝播した様で、ビッグポーターを

始めとするジリオン玩具に感じる志の高さは諸々の至ら無ささえ吹き飛ばします!

 

 

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