登場作品:勇者王ガオガイガー
1990年の「勇者エクスカイザー」より始まり人気となった通称「勇者シリーズ」も
1997年、8作目にして最終作となりました。タイトルは「勇者王ガオガイガー」。
子供向けロボットアニメの体裁を取りつつも中身は濃密なマニア向け作品で
人気シリーズの最後を飾るに相応しい、熱き勇者達の物語となりました。
その名は地球防衛勇者隊!
東京湾に浮かぶ人工島、Gアイランドシティーの中央にある宇宙開発公団タワーの
地下(海面下)には一般国民に秘匿された組織「地球防衛勇者隊(通称GGG)」
のベイタワー基地が建設されており、公団タワーと直結されています。
2年前(劇中設定で2003年)、敵性地球外知性体の襲来を受けた事により
これに対応するため組織されたGGGは敵性地球外知性体と同時に地球に訪れた
ライオン型メカ「ギャレオン」から齎された高エネルギー体‘Gストーン’に
よって急速なテクノロジー発展を為しEI-01と認定呼称されその姿を隠して
しまった敵性地球外知性体との戦いに備えていた…「勇者王ガオガイガー」は
こんな感じのストーリーで「ゾンダー」と総称される敵と戦っていきます。
熱いメカ描写やストーリーでファンの多いガオガイガー、
今のところ最後にハマッたロボットアニメです。
独立部隊、GGG諜報部
ガオガイガーの主役はガオガイガーを主軸とするGGG機動部隊なのですが
それを支援する組織に諜報部があります。猿頭寺耕介をチーフとする同部は
敵の情報収集や謎の多い少年、天海 護の警護などを任務とし
諜報部所属の勇者ロボ・ボルフォッグを中心にして活動します。
多次元諜報潜水艦はベイタワー基地Bライン(通称・GGGバリアリーフ)に
接続されている諜報部所属の大型潜水艦で任務を帯びると分離発進。
艦首には偵察機フライ1を装備、また特殊潜航艇マリン1も装備しており
水中ミサイル等の武装もあるがやはり本分は諜報活動であると言えます。
多次元諜報潜水艦の核はボルフォッグであり同艦はボルフォッグのみでも運用可能、
ボルフォッグは通常同艦内にて諜報活動を行っています。
第28話ではボルフォッグによる遠隔操作で発進、オーダールームから
猿頭寺チーフが‘最高のタイミング’を計算。融合炉の冷却装置停止の
ロックを外しEI-27と化した敵の四天王ペンチノンに特攻させ
華々しい最期を飾りました。
カバヤ製 食玩 スリージー基地ガム
カバヤはタカラやトミーが玩具化したキャラクターを食玩で展開する事が多く
変形合体ロボットに於いては本家の玩具と比べても何ら遜色の無い
出来を見せ、ユーザーを驚かせてくれました。
本商品は玩具では発売されなかったGGGバリアリーフを商品化したもので
全4種を揃えればGGGバリアリーフが完成、多次元諜報潜水艦は
水陸両用整備装甲車と共にセットされています。
1997年発売/定価:¥200
海底基地は僕らの平和 守ってくれる未来の砦
画像右上が本食玩の完成形でGGGバリアリーフ(Bライン)と呼ばれる。
劇中ではバリアリーフの下部にC・Dラインと呼ばれるブロックがあって更に下部には
動力部が設けられており、それらをまとめてベイタワー基地と呼称しています。
画像にある様にスリージー基地ガムは別売りのガオガイガーチョコ(100円・全6種)と
組み合わせて劇中同様の形態を楽しむ事が出来る。画像右下が完成形で合計1400円也。
因みに画像の説明では上部の白い建物を「Gアイランドシティー」と説明しているが
正確にはGアイランドシティー中央にある宇宙開発公団の建物で、(ここがAライン)
同公団はGGGの隠れ蓑でもある。
多次元諜報潜水艦、サテライトサーチ急げ!
バリアリーフ中央のヘキサゴンより分離、出撃っ!
紫の霧に潜む奴、素早く闇夜を駆ける
瞳は真実 見抜けるぜ
本体上部を後方へ展開、収納されているセイルも同時に展開して変形完了。
尚、展開時に於いては後方にあるヘキサゴンへのドッキング部は取外します。
多次元諜報潜水艦は人の手によっても運用可能だが勇者ロボ・ボルフォッグだけでも
差し支えない。画像右のボルフォッグはユージン製のガチャ・SRシリーズより。
左舷
全長:約8.4cm
水陸両用整備装甲車とセットという事で実質100円の出来具合なのですが
ギミックを含めて大変良く出来ているのではないでしょうか。
メーカー判断でクリアパーツが使用されており劇中カラーとは異なりますが
玩具的な性格を持つ本モデルにはプラス効果になっていると思います。
手元に詳しい資料が無いのですが設定全長は推定300m程かと思われます。
上部および底部
ディティール面も可能な限り頑張ったものとなっている様です。
中央のヒンジ部は極薄クリアパーツの弾力に頼った構造なので
やがてはパキッと逝ってしまいそう…。
前部および後部
劇中では無骨なカッコ良さを誇る多次元諜報潜水艦。
こうして見ると食玩版も頑張った造形で案外カッコ良くまとまっています。
ただ後部は構造上「Uの字のがらんどう」って感じなのが残念な処。
フライ1、発進!
何と艦首にある偵察機‘フライ1’が取り外し可能。カバヤの男気を感じます!
さて折角なのでその他のエリアもご紹介!
三段飛行甲板空母、ミラーカタパルト開け!
エリアT:三段飛行甲板空母/GGG機動部隊の空中母艦
前部上下にミラーカタパルトを装備、勇者ロボ・氷竜&炎竜などを射出する。
中央にはギャレオンルームがあり通常ギャレオンはここで待機している。
モデルは劇中同様にボディが上下へ展開、ミラーカタパルトは開きませんが
形状も含めて三段飛行甲板空母の特徴がナイスに再現されています。
強襲揚陸補給船、イレイザーヘッド射出!
エリアU:強襲揚陸補給船/GGG機動部隊の後方支援艦
内部のメタルロッカールームには機動部隊の予備武装などが納められ
中央部にある爆裂射出カタパルトを用いて現場に送り出す。
多次元諜報潜水艦とほぼ同様の変形をモデルでも再現。
爆裂射出カタパルトはシャッターを閉じた状態となっています。
弾丸X、ファイナルパワーアップ完了!
エリアV:弾丸X/GGGの切り札!
ヘキサゴンから直接現場へ向け射出、Gストーンに封印された高エネルギー集積体を
爆発的に開放させ限界以上の力を発揮させるシステムでその内部に勇者ロボを
収納する事で作動、これにより命懸けのパワーアップを果たした勇者ロボ軍団は
EI-01との最終決戦に挑んだ。
モデルは劇中同様にボディが前後に伸びますが、この食玩が発売された当時は
弾丸Xの概要がナゾだったので伸びる事の意味が解りませんでした。
水陸両用整備装甲車、メンテナンス開始!
エリアW:水陸両用整備装甲車/機動部隊を回収・整備
通常は戦闘後の勇者ロボを洗浄・メンテナンスする区画だが、
勇者ロボが行動不能に陥った場合は自ら現場まで移動し回収作業を行う。
モデルは特徴である回収アームを再現。
アームの関節は2ヶ所で可動し、本体に収納する事も可能。
三式空中研究所、ウルテクエンジン作動!
エリアY:三式空中研究所/ゾンダー解析と最新技術の開発研究所
ここで開発されたウルテクエンジンは後に勇者ロボに反映される事に。
獅子王麗雄(ししおう れお)博士の活躍の場でもある。
モデルは劇中に準じてエンジン部などが伸縮可能。
バリアリーフは宇宙を越えて
ヘキサゴン/GGGの中枢
各エリアを繋ぐプラットフォームであるヘキサゴンは中央に勇者ロボを加えて
作戦会議をする巨大作戦室‘ビッグオーダールーム’を擁す。
緊急時には単独で行動可能。原種襲来時、ベイタワー基地が壊滅した折に
隊員と共に脱出。衛星軌道上に浮かぶオービットベースまで飛行した。
モデルは上部のツマミを回すと内部の板が回転するという不思議なギミックが。
各エリアを接合させる時は接合部のパーツを逆さまに取り付ける事で可能となる。
劇中設定では各エリアの接合場所は固定されていますが
モデルに於いては好きな場所に接合しても良いでしょう。
本商品は総合的にディティール面にも気を配られたナイスな食玩シリーズです。
正式な玩具として発売して欲しかったなぁ…。
放送終了後も人気に後押しされる形で
OVAシリーズが展開されたガオガイガー。
TVを凌ぐ作画は流石OVAでしたが
個人的には余り好きになれなかったですねぇ…
予算や時間、ストーリー等に融通の利くOVA
より色々と制約のあるTVシリーズの方が
結果的に完成度が高くなったのでは?
ガオガイガーに関してはそんな感じがします。
忍者キャラの諜報ロボと潜水艦、良く似合います。