トランザー

登場作品:闘将ダイモス(1978

 

 

 

 

バンダイ製 超合金魂

超合金魂の43番目にラインナップされたダイモス。

トランザーへの変形を始め嘗ての超合金から飛躍的に向上した手足の関節機構、

付属する豊富な武器にミニメカ…と、贅沢な仕様なれど今やこれがスタンダードに。

 

2008年発売/定価:16000

 

 

SIDE VIEW

全長:約24.3cm

 

元は惑星開発用トレーラーという事で40m近い巨大さを誇るトランザー。

キャビン部がピッタリとくっついているので牽引しているという感じは無いですね。

モデルは24cm強とそこそこのサイズなのですが割りとアッサリした造形となっています。

この辺りは劇中に準じた、といった感じなんでしょうか。

 

 

TOP & BOTTOM VIEW

白分が多い側面に対して赤分の多い上部。何れにせよシンプルなデザインです。

底部にある24個のタイヤで転がし走行が可能となっています。

 

 

FRONT & REAR VIEW

キャビン部の両側には機銃を装備。元は戦闘用でない為に派手さには欠けるかな?

モデルは変形の都合で前部の機銃が軟質樹脂製となっており曲がり易いので

この辺に若干のストレスを感じたり。設定では変形時に収納されるらしいのですが…

基本的に余計なモールドを施さない方向で造形されているので間延び感が強いですね。

 

 

ACTION

同スケールのトライパー75s(約1.5cm)がノーマルモードと飛行モードで

各1個ずつ付属し、トランザー後部へ収納可能です。

 

側面後方のパネルを‘予め’回転させておくとダイモミサイルを装備可能。

何故‘予め’かというと変形機構の都合で当該部位には腕が収納されている為に

腕が邪魔でパネルが回転出来ないんですね…。

 

 

ノンスケールのトライパーも付属

キャノピーやウィングが開閉し転がし走行が可能なトライパーも付属。

コクピットには主人公・竜崎一矢も乗っています。全長は約4.9cm

どうせなら同じ超合金魂のレオパルドンに付属していたスパイダーマシンGP7と

同じサイズにして欲しかったなぁ。

 

ガルバーFXUの展示室へ!←支援戦闘機ガルバーFXUも付属!

画像をクリックすると展示室へ入れます。

 

 

ロボットアニメにトレーラーをチョイスというのは時期的に邦画の「トラック野郎」や

洋画の「コンボイ」等の影響も多少あったのかもしれませんね。

モデルに関してはもう少し商品としての価値を高める方向で造形して欲しかった

というのが正直なところです。ロボット形態でのスタイリングや

プレイバリューを重視するメーカーの姿勢を理解出来ない訳ではないのですが…

 

 

 

 

ロビーへ戻る

博物館の入り口へ戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、発売前から変形のアレンジぶりに色々と物議を醸したダイモスな訳ですが

案の定、レビューサイト等では購入したユーザーの厳しい意見が散見した様です。

メカ中心である当サイトでは超合金魂(というか変形合体ロボット玩具)を語る事は

稀なのですが折角なのでこのダイモスを借りて「個人的超合金魂観」を垂れてみます。

 

 

まずメーカーの答えとユーザーの希望との乖離が最も激しかったであろう腕の処理。

設定と異なる玩具オリジナルのアレンジで脚部に収納された腕部。

トランザーからダイモスへの変形時には脚部のパネルを左右に大きく開き腰を起点とした

板状の脇腹パーツに付いた腕を持ち上げるのですが…この辺、何ともカッコ悪い。

トランザーの外装が膝下の内側になる等、差し替え無しの完全変形を実現させるべく

考案されたポイントポイントのアイデアには本当に関心させられるのですが、結果

得られたのはアニメのものとも個人的に求めるものとも異なるコレジャナイ変形。

 

ダイモスはライディーンの直系に当たるとも言える(か?)仰向けシンプル変形なので

玩具として遊ぶ時にはスピーディーに、スマートに、ストレス無く変形させたいと思う

のが人情ってもんですが、これを見ると「あぁ、これは玩具ではないのだな…」と。

 

 

次に意見が分かれたであろう頭部の回転ギミック。

トランザーのキャビンがダイモスの頭部になるのですが、そのままだと頭部が

大き過ぎるという事でダイモス時用の小型頭部との‘どんでん返し’ギミックを採用。

確かに頭部を小型化すればダイモス時のプロポーションが今風となり格好良く見えますが

個人的にはトランザーのキャビン部のままだとしても許容出来るんですよ。

「えー、そりゃ ないわ〜」

…という意見が大勢でしょうが古くからの玩具好きとしては頭部が小さく、

脚が異常に長い、末端肥大なスタイルよりも落ち着くんですよね。

キャビンの形状とサイズをもう少し調整して顔に変形出来る様にすればそれでOKです。

元祖・超合金ダイモスも頭部が小さく肩幅が異常に広いスタンダードサイズよりも

頭でっかちなDXの方が好きだったりします。変形もするし。

 

個人的な頭部のサイズ感はともかく、思うにこの頭部のどんでん返しギミックが

先述した腕部のアレンジ変形にも繋がっているのでないか、と。

一般ユーザー的には差し替え式だったとしても大して問題なかったと思います。

 

 

 

超合金魂は嘗て胸をアツくさせてくれた元祖・超合金の魂を受け継ぐシリーズだと

思っていたんですが所謂‘合金を使用した出来の良いアクションフィギュア’と

いったポジションにすっかり落ち着いてしまった感があります。

 

元祖・超合金に宿っていた魂とは「玩具である事」と考えます。

アニメと同色にする事、今時のスタイルにする事、関節が良く動く事、完全変形する

事等も結構ですが玩具であればそれ以上に優先しなければならない事がある筈です。

 

少なくとも玩具としてデザインされたと言っても良い70年代スーパーロボットを

超合金魂として商品化するのであれば玩具としての魂を注入して欲しいと切に願います。

 

…とは言うものの、超合金魂ダイモスが自分好みの商品仕様だったとしたら

コレ以上に一般には受け入れられなかったんだろうなぁ。

 

 

 

 

ロビーへ戻る

博物館の入り口へ戻る

 

 

inserted by FC2 system