CARTOON MINIATURE-CAR COLLECTION
こちらでは日本でも‘カートゥーン’の呼称が馴染みつつある海外アニメ作品に登場、
或いはその作品に関連するトミカサイズのミニカー数種を展示しています。
それでは作品の発表年が古いものから順にご紹介!
◆ポパイ◆
原題:POPEYE(1929年/コミック・1960年代/TVアニメ)
パドルワゴン
PADDLE-WAGON
コーギー製 コーギー・ジュニア ウィズホイール
CORGI:CORGI JUNIORS WHIZZWHEELS
1967年発売/モデルの全長:約7.2cm
フライシャー・スタジオによるアニメを切っ掛けに日本でも人気キャラとなったポパイが
水兵(だったり船員だったり)らしく船形スタイルでミニカー化。 ポパイ船長の下、
オリーブ&ウィンピー(か?)も乗り込む賑やかな車となっています。
このパドルワゴン、どうやらコミック由縁らしいんですが確認は出来ませんでした。
本モデルより大型でデラックスなモデルも発売されているんですが入手は困難そう…
◆トムとジェリー◆
原題:TOM AND JERRY(1940年/短編アニメ)
トムのゴー・キャット
TOM'S GO-CAT
コーギー製 コーギー・ジュニア ウィズホイール
CORGI:CORGI JUNIORS WIZZWHEELS
1970年発売/モデルの全長:約6.9cm
「ポパイ」と共に今尚、日本で大人気の「トムとジェリー」もコーギーがミニカー化。
ゴーカート捩りの‘ゴーキャット’と名付けられたトムさんの車は野良猫イメージの
ゴミ箱にジェリーとの戦闘を意識した銃器とエンジン代わり?のダイナマイトを搭載。
ゴミ箱の蓋を頭に被って銃の狙いを定めるお茶目なトムさんは早くも左足を負傷、
ボディの両サイドには松葉杖を配するという細かな演出もまたお茶目だったり。
当時は笑いの中にバイオレンスを取り入れる事に対して寛容で、こういった洒落を
効かせた玩具も純粋に楽しめましたが意識が高まった現代では無理っぽいかな…
ジェリーのバンガー
JERRY'S BANGER
コーギー製 コーギー・ジュニア ウィズホイール
CORGI:CORGI JUNIORS WIZZWHEELS
1970年発売/モデルの全長:約6.3cm
トムさんの車があるなら当然ジェリーの車もって事でモデル化されたのがこのバンガー。
‘バンガー’とは爆竹・雷薬・音の煩いボロ車といった意で、そのネーミングセンスは
海外ならでは…かな? ゴーキャット同様に戦闘的なイメージの車となっています。
靴底をイメージした車体の中央には大砲を、右側には砲弾箱を、左側には火薬樽を装備。
ゴーキャットが装備している機関銃との対比が面白いですね、ジェリー人形の造形は
正直イマイチですが指揮官よろしく指揮棒を振るポーズは中々にお洒落だったり。
◆恐妻天国◆
(原始家族フリントストーン)
原題:THE FLINT STONES(1960年/TVアニメ)
フリントモービル
FLINTMOBILE
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2012年発売/モデルの全長:約5.2cm
「フリントストーン」は「トムとジェリー」と同じハンナ・バーベラによるTVアニメで
1994年には実写映画化もされました。 フリントモービルは主人公一家のマイカーで古く
から商品化され、ホットウィール(以後HW)としてはこれが2度目の商品化の様です。
本モデルはベーシックラインとして発売されたものなのでカラーリングに若干のチープさ
もありますが、造形はそのままに塗装面を強化したグレードのものも発売されています。
バーニーのスポーツカー
BARNEY RUBBLE'S SPORTS CAR
プレイングマンティス製 ジョニーライトニング
PLAYING MANTIS:JOHNNY LIGHTNING
1998年発売/モデルの全長:約7.5cm
2021年現在、HWではモデル化されていない主人公フレッドの友人バーニー・ラブルが
乗るオープントップのスポーツカーがジョニーライトニングでモデル化されていました。
逆にジョニーライトニングでは何故かフリントモービルが出ていないんですよねぇ。
モデルは丸太を削っただけの様なシンプルボディをミニカーっぽくアレンジして立体化。
前後の尖りは無いものの木を削った?ハンドルの無骨さを再現したり劇中には見られない
【75BC】のナンバープレートを付けたりと単純過ぎにならぬ様、配慮されています。
◆宇宙家族ジェットソン◆
原題:THE JETSONS(1962年/TVアニメ)
カプセルカー
THE JETSONS Capsule Car
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2013年発売/モデルの全長:約5.7cm
「ジェットソン」は「フリントストーン」の宇宙版とも言うべき作品で制作は同じく
ハンナ・バーベラによるもの。 本モデルは主人公であるジェットソン一家が乗る宇宙船を
ミニカーライズしたもので、本来は無い車輪をクリア成型とした辺りに配慮を感じたり。
他のミニカーもそうですがサイズの関係もあってか無人ってのは少々残念な気がしますね。
キャラ物となれば尚の事、寂しさを感じるなぁ…後に車輪の無い劇中同様のバージョンも
発売されましたが個人的には高額化しても良いから人形が乗ったグレードが欲しいです。
◆チキチキマシン猛レース◆
原題:Wacky Races(1968年/TVアニメ)
ゼロゼロマシン
DICK DASTARDLY'S MEAN MACHINE
プレイングマンティス製 ジョニーライトニング
PLAYING MANTIS:JOHNNY LIGHTNING
1998年発売/モデルの全長:約8.4cm
70〜80年代に掛けて夕方に再放送されていた海外TVアニメと言えば「トムとジェリー」と
本作「チキチキマシン猛レース」といった記憶があります。 個性的な車が多数登場する
ミニカー向けの作品なれど個性が過ぎたか商品化は案外限られたものに…(2021年現在)
そんな中で目出度くミニカーとして発売されたのが半ば本作の主役であるブラック魔王&
ケンケンが乗るゼロゼロマシン。 本来あるキャノピーを省略、全体的なフォルムもアレ
ンジされていたりしますが何にせよこのサイズでミニカー化されたのは嬉しい限りです。
プシーキャット
PENELOPE PITSTOP'S COMPACT PUSSYCAT
プレイングマンティス製 ジョニーライトニング
PLAYING MANTIS:JOHNNY LIGHTNING
1998年発売/モデルの全長:約7.4cm
ジョニーライトニングが発売したキャラ物から為る本シリーズは全4種で、その内2種が
「チキチキマシン猛レース」関係。 先述のゼロゼロマシンと共にラインナップされた
のは作中の紅一点、ミルクちゃん(或いはぺネロッピー)が駆るプシーキャットでした。
本モデルはフロントウィンドウにクリアパーツを使用していないのが何とも残念
なんですが、それ以外はこのサイズにして感心するほど忠実に再現出来ている感じです。
因みにゼロゼロマシンとプシーキャットとヒュードロクーペは嘗てmpcがプラモ化、
岩石オープンとハンサムV9はゼロゼロマシンと共にチョロQ化されていましたが、
それ以外の車となるとガチャポン等のフィギュア類に留まっている模様です。
◆弱虫クルッパー◆
(スクービー・ドゥー)
原題:Scooby-Doo(1969年/TVアニメ)
ミステリーマシーン
THE MYSTERY MACHINE
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2012年発売/モデルの全長:約5.5cm
日本ではNHKで放送されたハンナ・バーベラのホラーコメディ「弱虫クルッパー」は
日本での知名度は今ひとつですが本国アメリカでは人気で2002年には映画化、
2004年にはその続編が公開、2016年からはTVアニメ新シリーズが始まるほど。
ミステリーマシーンは主人公シャギーを始めとする4人のメンバーと
シャギーの親友で臆病な大型犬・スクービーから成る「ミステリー社」の社用車で、
各地を旅しながら怪奇事件を解決していくという内容。
本モデルはヒッピーっぽいプリントが楽しいミステリーマシーンを雰囲気良く再現して
いますが初期モデルと再発売モデルで仕様が異なる‘HWあるある’が露骨に発現。
初期ではフロントのプリントを省略、再発ではホイール変更&HWロゴが入りました。
画像左が初期モデル。 共にベーシックラインですがこうも違うと早買いは損な気が…
因みにミステリーマシーンはジョニーライトニングでも発売されています。
◆爆走バギー 大レース◆
原題:SPEED BUGGY(1973年/TVアニメ)
スピード・バギー
SPEED BUGGY
プレイングマンティス製 ジョニーライトニング
PLAYING MANTIS:JOHNNY LIGHTNING
1998年発売/モデルの全長:約5.3cm
ハンサム、ピンキー、食いしん坊の3人による「スピードバギークラブ」が生み出した
スピードバギーはマスターユニットをONにすると自我が発生するというスーパーカー。
ハンナ・バーベラ制作による本作はこれを狙う悪の組織と戦うコメディ作品。
モデルの造形は良好なんですが一寸だけ難点を言うと劇中ではヘッドライトの青が瞳と
して機能しているので、青部分をもう少し小さくして白目部分を多くした方がキャラが
立って良かったんじゃないかと…モデルだと目よりもライト感の方が強いんですよね。
◆ミュータント タートルズ◆
原題:TEENAGE MUTANT NINJA TURTLES(1984年/コミック・1987年/TVアニメ)
パーティーワゴン
PARTY WAGON
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2020年発売/モデルの全長:約5.6cm
「ミュータント・タートルズ」(或いはニンジャ・タートルズ)はコミックから
アニメ化され日本でも放映、当時タカラからはプレイメイツ製玩具の輸入販売だけでなく
日本オリジナル商品も展開する等のスマッシュヒット作品となりました。
パーティーワゴンは4人の亀忍者が乗る移動基地的車両でアクションフィギュアが乗れる
プレイセット等、以前より玩具化されてきましたが純粋なミニカーはこれが初かな?
時期によるバージョン違いに加えギミック付の高グレードモデルも発売されました。
◆ザ・シンプソンズ◆
原題:The Simpsons(1989年/TVアニメ)
ホーマー
THE HOMER
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2013年発売/モデルの全長:約7.1cm
ブラックなテイストもアリアリなホームコメディアニメ「シンプソンズ」は米国アニメ
史上最長寿番組。 日本でもWOWOWで初放映されたのを皮切りに大平 透や所ジョージ
(劇場版)が主人公・ホーマーを演じているのを鑑賞した事がある人も多いのでは?
ホーマーは1991年放映のシーズン2♯15で画かれたホーマー自身が発案するアメリカ人が
車に求めるものを詰め込んだ夢の車。 ホーマーの兄が経営する会社から実際に製造販売
したものの価格が高すぎて経営不振→兄の会社は日系企業へ売却するハメとなりました。
モデルはHWの定義に合わせながらも劇中のホーマーを雰囲気良く再現。 ゴムタイヤを
履き(リアルライダーと呼称)、塗装も強化された高グレード版も発売されています。
(シンプソン家の)ファミリーカー
THE SIMPSONS FAMILY CAR
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2014年発売/モデルの全長:約6.5cm
シンプソン家が普段使用しているマイカーがこのピンクのセダン、丁寧に塗装された
テールライト部を見ると一寸懐かしい感じもするデザインですね。 オリジナルでHWの
ロゴが入りますが控え目なので気になりません。 左前のフェンダーの疵もお洒落です。
因みに先述のホーマーは2021年現在、ミニカーはHWのみですが(プラモは有り)
このファミリーカーに関してはジョニーライトニングでもモデル化されています。
◆バットマン・アニメイテッドシリーズ◆
原題:BATMAN The Animated Series(1992年/TVアニメ)
バットモービル
BATMOBILE
マテル製 ホットウィール
MATTEL:HOT WHEELS
2017年発売/モデルの全長:約8.2cm
コミックが出自の「バットマン」は60年代に放映された実写TVドラマの作風の影響か
何処か明るく能天気なイメージが定着していましたが1986年のコミック「ダークナイト・
リターンズ」と1989年の映画版で完全に潮目が変わり、以降は暗い作風で定着しました。
このアニメ版もそんな空気の下で作られており、子供向けである事を脱する明るさよりも
暗さや切なさを前面に出した内容でした。 作風なのか作画の都合なのか線を減らした
画面作りとなっていてバットモービルも画像の様なシンプルデザインとなっています。
モデルは1989年の映画版の影響下にあると思われるデザインを過不足無く造形、バット
モービルの玩具は数あれどアニメ版…となると近年になるまでケナーから出ていた
フィギュアで遊ぶプレイセットくらいだったんでファンとしては嬉しい限りです。
パッケージ コレクション
以下に上で展示したモデルの内、ポパイのパドルワゴン以外のパッケージをご紹介!
トムとジェリーは単品販売されていたものをセットにした「ツイン・パック版」を展示。
因みにこの2台は後年、新造形でリニューアルされたんですがチープ感が増しちゃって…
好みは分かれると思いますが初版を見るとやっぱ初版が良いなぁ…と、個人的には。
ジョニーライトニングはハンナ・バーベラ作品で固めた全4種のシリーズをコンプ。
「SPEED RACER」(マッハ号ね)以来、キャラ物がグッと増えたジョニーライトニング、
同時期には自動車は無いのに「LOST IN SPACE」のシリーズも発売していました。
ホットウィールからは先述したミステリーマシーン以外の6種をご紹介。
因みにシンプソンズのファミリーカーは台紙下部に入るネームが抜けたミス物だったり。
ノボがコレクションを始めた90年代末期のベーシックラインは台紙のイラストが共通
だったんですが今は個別のものになっているのでカードの様にコレクションしています。
入手難度は若干高いものの基本安価で楽しめるってのがHWの魅力ですね。