BARATTACK
登場作品:超人戦隊 バラタック(1977)
全高:80m/重量:7000t(劇中設定より)
エヴォリューショントイ製
ダイナマイトアクション! No.26
1970年代にタカラが展開していた「マグネモ」を想起させるエヴォリューショントイの
ダイナマイトアクション!も順調にアイテム数を増やし、その26番目にバラタックを
チョイス。 後に陸戦用のブラックバラタックもリリースされていました。
2015年10月16日発売/メーカー希望小売価格:14000円(税別)
FRONT & REAR VIEW
全高:約17cm
70年代製スーパーロボットの中でも異彩を放つシルエットを持つバラタック。
パッと見、凡そヒーローっぽくないバタ臭いデザインですが「鋼鉄ジーグ」以来続く
手足の付け替えを前提にした玩具的デザインとして見れば中々に面白味があります。
人型の手首を持たぬバラタックの標準スタイルはゲッター2然とした感じですね。
右手はドリルではなく‘ヤリアーム'、左手は‘ツイストアーム'と呼称されます。
SIDE VIEW
このエヴォトイ版はマグネモ(タカラ)、BRAVE合金(シーエムズ)に続くモデル。
スタイリングは時代性を考慮したかフィギュア然とした優秀なものとなっていますが
ボディ全体のテカリ具合には嘗ての玩具っぽさを感じたりで個人的には良い感じ。
因みにモデルにはビス穴隠しのパーツが付属するというフィギュア的な配慮も。
それでは以下にダイナマイトアクション・バラタックの各関節周りをご紹介。
モデルは基本的に磁石と金属製球体で各関節を繋ぐブロック構造となっています。
頭部
頭部はパターンに則り胴体側の磁石で結合。 結合部は半球状なんで俯き&見上げもある
程度可能です。 ブリキのロボットみたいな感情を廃した顔のデザインは搭乗型ロボット
でない事を表現している感じ。 特徴の無いのが特徴と言ったところでしょうか。
個人的には頭部の前後幅をもう少し大きくした方が格好良いと思うんですが、
この辺は好みかな? 大きな‘耳'は良いアクセントとなっていますが
反面、ポーズ付けする際に腕に干渉しがちというデメリットも。
肩部
腕を結合させる胴体側の肩関節にも磁石を使用。 ユニット周囲をギザ状とし、
腕側に設けたギザと合わせる事により腕を挙げた際の緩みをカバーしているんですが、
腕側のギザは半円分しかなかったりとこの辺の設計は結構アバウトだったり。
また、胴体側の肩関節ユニットは画像右下の様に引き出せる様なのですが説明書に
記載が無い上、意図せずユニットが飛び出てくる状況に戸惑いが隠せません。
腕部の可動範囲を広ける為のものだと思うのですが…
気になるんでバラしてみた
ユニットの形状を見ると引き出した後に若干後方へ開く(つまり肩を後方へ反らせる)
設計だった様ですが、胴体側にある関節ユニット収納部のクリアランスが充分でなく
(つまりユニットがキツくて結果、外に飛び出す)画像右の様に既に白化していました。
設計したまでは良かったが精度が甘かった為に思った通りの効果が得られず
結果、無かった事として説明書からも省いた…なーんて感じだったんですかね。
因みに正常に機能したとしても肩の可動範囲は大して広がらないというのがまた…
腕部
腕部は肩+上腕、前腕、手首を磁石で結合させる構造で、肩には引き出し式の関節が
仕込んであるので腕部を90度近く開く事が可能。 また肩と繋がる上腕部はロール可能で
肘関節も内蔵、前腕を繋ぐ金属球+前腕の磁石と合わせて二重関節構造となっています。
手首の磁石関節と合わせ都合6ヶ所の可動ポイントを有する腕部はそのデザインからは
想像出来ない位フレキシブルに可動。 また、画像の左手首に標準装備されている
ツイストアームも開閉させる事が可能…と、凡そ良く考えられた設計だと思います。
胸部・胴体
画像左の様に胸部と胴体も磁石で結合。
画像右の様に屈みはイマイチですが後ろと横の反りはそこそこに可動。
但し形状的に捻りは無理気味…ま、これは仕方なしですね。
脚部
脚部は太腿、脛、足首の3つの部位が磁石で結合。 膝関節は磁石に加え太腿側にも
可動ポイントが設けられているので画像右上の位置まで膝を曲げる事が可能です。
また、樽の様な左右の足首に収納されているカッターフットも再現されています。
ACTION
全身に使用された磁石による球体関節は本モデルに躍動感を与えてくれます。
この手のモデルで懸念される磁力の弱さは無く確実にホールド出来るのも高ポイント。
ただ、球体関節故に注意しないと画像下・右の様に腕や脚が蛇の様にうねっちゃったり…
付属のオプションパーツ
左からカッターブーメラン、ナイファー、ターボ連続ミサイル。 何れもバラタック側の
磁石ポイントで結合させる事が可能なんですが、ターボ連続ミサイル以外は金属球に似せた
プラパーツに付いた金属製ビスの頭で結合するので若干結合具合が弱かったりします。
←何か軽く狐に抓まれた様な…
パーツチェンジ!
基本的にカッターブーメランとナイファーは手首パーツ、ターボ連続ミサイルは腕パーツ
なんで取り敢えずセオリー通りに装着してみる。 ナイファーの刃は可動するので更に
表情を付ける事が可能なんですがユルユルなのが難点だったり…個体差かなぁ?
装着パターンはお好みで
ターボ連続ミサイルは画像左の様に分離可能、ここも磁石で結合しています。
バラタック本体には左右の脇腹と腹にも磁石ポイントが設けられているのでユーザー
次第で様々な装着パターンを楽しめますが脇腹の磁石ポイントは少々使い辛い感じ。
手足の組み換えとオプションパーツで色々出来る事は出来るんですがバラタック単体だと
基本的にフザけた感じになりがちなんスよねぇ…結局タカラ時代もブルーやグリーン、
或いはブラックバラタックと絡めて遊ぶのが1番楽しかったりしましたもんね。
2017年現在、エヴォトイ版ではブラックバラタックしか出ていないのが残念…
あ、後にスペースバラタックなんてのも出ましたっけ。
合体戦闘機ペンタゴラスが付属!
バラタックは超能力を持った5人から成る超人戦隊‘バラタック・シークレット'が
合体戦闘機ペンタゴラスから遠隔操作する事によって稼働します。
本モデルにはそのペンタゴラスが付属、実に有難く嬉しい商品演出となっています!
SIDE VIEW
全長:約8.6cm
ペンタゴラスは5人其々が乗り込む小型戦闘機‘トロッター(1〜5号)'が合体した姿。
モデルは流石に合体分離ギミックは有していないんですが、その造型と塗装は中々に丁寧
なものとなっており単体の小型商品として見ても充分通用する出来となっています。
因みにシーエムズのBRAVE合金バラタックには5機のトロッターに分離・合体可能な
ペンタゴラスが付属していて大変魅力的だったんですが、肝心のバラタックが自立不可な
ほど磁力が弱いと当時話題になっていて結局購入するのをパスしちゃったんですよね…
TOP & BOTTOM VIEW
スタイルもカラーも派手な機体ですが子供ウケする格好良さかと言えばビミョーな感じ?
因みに中央がトロッター1号、その両脇の赤いのが2&3号で端の黄色いのが4&5号。
ペンタゴラスは当時タカラから単体商品としてセット箱とバラ箱が発売されたんですが
バラだと同型の2&3号をセットで「トロッター2号」、4&5号のセットを「同3号」
として発売したもんだから当時のバタラック好き少年達に混乱を来たしちゃったり。
FRONT VIEW
前方にあるスリット状のモールドも丁寧に再現しており良い感じ。
材質の多くはPVC製なんで多少パーツの歪みが出ちゃってますが気にしない×2。
REAR VIEW
このサイズにして塗り分け具合も細かくこれまた良い感じ!
分離時も合体時もガチャついたデザインですが強い個性は本機の武器とも言えそうです。
同期はメカンダーマックスとか
合体戦闘機といえば3機が相場の中、5機合体ってのは案外レアケース。
後年のガッチャスパルタンは5機とも飛行機という訳じゃないし…もしやこれが初か?
因みに同期には5台の車が合体してデカイ車になる「ガッタイガー」なんてのも。
テレ・インジェクト!
ペンタゴラスはバラタックに念波を送信する際、機首が変形。
モデルも劇中に倣って画像の様に機首を変形させる事が可能となっています。
嬉しいギミックなんですが…
モデルの造型をよく見ると何故か2&3号の機首が1号同様に上方へ向け易い構造に
なっていて正位置である下方へは動かし難いんですよね。 バラタック本体もそうですが
基本、良い出来なだけに詰めの甘さが目立つのがエヴォトイ・クォリティというか…
新時代のマグネモは…
ダイナマイトアクションで使用されている磁石と金属球は基本共通なんで他のロボットの
手足と付け替える事も可能っちゃ可能ですが、画像のゴーダムの腕をバラタックに付けると
ギザが無いので重みでダラ〜ンと垂れちゃって思ったより楽しくなかったり。
それでも単体としては良く出来たモデルであるダイナマイトアクション・バラタック。
値段は張りますが付属する3種のオプションパーツやペンタゴラスがユーザーをあの頃へ
誘ってくれます。 このシリーズ、新時代のマグネモとして更に発展させて欲しいッス!
空想科学潜水艦博物館ではマグネモ版のグリーンバラタックをサクッと紹介しています。