ロータス・エスプリ

 

登場作品:007 私を愛したスパイ

全長:4.191m

全幅:1.860m

全高:1.111m

(実車寸法)

 

イアン・フレミング原作の人気スパイアクションシリーズ「007」、

その記念すべき劇場用映画第10作目にあたるのが「私を愛したスパイ」です。

本作に登場する新ボンド・カー‘ロータス・エスプリ’は何と潜水艦に変形!

強烈な個性を放ちアストンマーチンと並ぶ知名度を獲得しました。

1977年公開。

 

 

 

 

そのデザイン

 

*    いよ!三代目!

「私を愛したスパイ」でジェームス・ボンドを演じるのはロジャー・ムーア。

ショーン・コネリー、ジョージ・レイゼンビーに継いで三代目のボンドで、

自分が最も慣れ親しんでいたのがこの‘ムーア・ボンド’でした。(世代的に)

俗に三代目がしっかりしていれば安泰…なんて聞きますがロジャー・ムーアは

14作「美しき獲物たち」までボンドを演じ、その後も代を重ねながら

シリーズは現在も継続しているようです。

 

さて、今回の任務は米ソの原潜を奪い核ミサイルでN..とモスクワを破壊し

世界に新秩序を創ろうとする悪役ストロンバーグを阻止するというもの。

その後に制作された「ムーンレイカー」等にも見られる様に007映画は

ムーア・ボンドの時代に各所でSF色が濃くなっていき、

本作に登場するストロンバーグの居城‘アトランチス’等は同年公開された

スターウォーズに出てきてもおかしくない様なデザインをしています。

 

007映画は余りSFっぽくしない方が良いとは思いますが

パターンに陥らない様に新しい方向性を絶えず模索する姿勢は評価したいですね。

ともあれ今回もCGなんか無い時代の映画、豪華なセットと特撮映像で

観る者を楽しませてくれます!

 

*  颯爽登場、ニューボンドカー!

様々な新兵器を作り出す「Q」がボンドに渡した1台の車、

76年に登場した実在の英国製スーパーカー「ロータス・エスプリ」がそれだ。

しかしソコはQの事、タダの車である訳がない…!

 

ストロンバーグの刺客から逃げるボンドのエスプリは追い詰められて海へ落下!

隣でビビるボンドガール(バーバラ・バック)を横目にスイッチを入れるボンド。

…すると、あれよあれよと言う間にエスプリは潜水艦へと変形!

 

原寸大のセットとミニチュアによる見事な撮影で見事に変形したエスプリは

ミサイルを垂直発射し追手のヘリを撃墜したり

ボンネットからモリを発射して敵のフロッグメンを倒したり

底部から小型爆雷を落として小型の水中艇を破壊したり…と

「全編出ずっぱり」と言う訳ではありませんが、ここぞとばかりに大活躍!

この瞬間、ロータス・エスプリは歴史に残る名車となりました。

 

アチラの人は「メカの見せ方」というものを熟知していますナ。

 

 

 

 

…で、玩具

 

ジョイライド製 ダイキャストカー

2005年に発売された海外製品をプラッツが輸入、アオシマより発売されました。

スケールは日本でも一般的になった(か?)118スケールで、

その大きさに見合った存在感が大きな魅力となっています。

 

本製品は車両形態から潜水艦形態への変形が売り物なのですが、

発売前は「完全変形!」と謳われていて期待大だったのに発売された製品を見てみると

変形と言えるのは4つのタイヤを内側へ折りたたむ位のもので、

後は追加パーツを装着するだけという…まぁ「案の定」という形に落ち着いちゃってます。

 

定価 ¥7329(税込)

 

↑構成部品と付属の‘Q’カード。

 

この手の商品では基本であるプラ製の台座が付属するのですが

それを覆う透明のケースは無い…というのが難です。(よくある)

画像右のQカード(CD−ROM)の内容は壁紙やスクリーンセーバー等。

 

※ジョイライドというのはどうもERTL系のブランドらしいです。

 

それではまず車両形態からご紹介…

 

と、思ったら いきなりミソが!

ちょおっとォ…。

 

三面図

全長約24.5cm

いやァ、何ともカッコイイ…というか美しいっす!

時代的にはスーパーカーブーム真っ盛りの頃ですがフェラーリやランボルギーニには

無い「上品さ」を兼ね備えた感がありますね。

 

アストンマーチンと並び、英国紳士ジェームス・ボンドに相応しい車です。

なんでドアミラー無いかなァ…。

 

ではギミックを。

フロントのトランクルームにはモールド処理のスペアタイヤが。

しかし何故かライトの開閉は出来ず(涙)

後部ナンバープレート内には秘密兵器を装備。

追手の車のフロントガラス目掛けて泥状のものを噴射!

また水中ではここから煙幕を噴射しています。

 

リアのハッチを開き中のカバーを外すとエンジンが。

実車は2リッター水冷直列4気筒DOHCを搭載しています。

でも潜水艦形態時に使用したミサイル発射機は無い…。

 

118ともなれば内装もそれなりに再現されています。

 

「ミニチュアカー」と「車の玩具」とは異質なものなので

それぞれのファンが製品に求めるものも当然違ってきます。

メーカーとしては出来れば両方のユーザーに買って貰いたいというのが本音なので

必然的にどっち付かずの商品が出来上がり易いのが現状です。

 

本商品もそんな感じで、値段を含めトータル的には及第点かもしれませんが

ミニチュアカーとしても玩具としても中途半端な仕上がり具合となっています。

個人的にはどちらかに特化した製品にした方が良いと思うのですが…。

 

ミクロレディ‘ユメ’さんに試乗して貰いました。

さァ、潜水艦形態に変形!

下側に折りたたまれるタイヤ。劇中では上側に折りたたまれます。

この後潜舵の付いたカバーと後部スクリュー、上部の潜望鏡などを取り付けます。

 

潜水艦モード!

ハマッてますね〜。

この為にデザインされた車みたい!

 

左舷および上部

全長約26cm

プロポーションは良好なのですが、残念な点を以下に。

 

1:後部のスクリューユニットはバンパーと差し替え式。

2:残念ながら4枚の潜舵は無可動です。

3:フロントとリアウィンドウのシェードが割愛されている。

4:リアにあるミサイルの垂直発射機も割愛。

 

1に関しては仕方ないかもしれませんが、

2くらいは可動にして欲しかったですね。

3はAuto art版では再現されています…。

4は劇中でも使用していたので残念至極。

 

結局、玩具とカーモデルの間を彷徨ってしまった感のある商品でチョット残念…。

こういったケースは意外と多いです。

 

※この商品が発売される数年前にAuto artから同じ118

非変形の潜水艦モデルと車形態のモデルが発売されていました。

 

前部および後部

あまり違和感を感じさせない見事なデザイン!

スクリーンで観ると原寸大のプロップがまた妙な説得力を与えてくれます。

 

ギミック

フロント底部のレバー操作で武装ハッチが開閉!

敵のフロッグメン達に対してモリを発射していました。

後部にある4基のスクリューは回転可能、8枚の小さな舵は連動して左右に可動します。

 

他にも劇中では底部より小型爆雷を投下していました。

 

 

 

 

公開当時は英国のコーギーや日本の永大から

ダイキャストモデルが発売されていました。

いずれも玩具としてデザインされたモデルで

永大製は不完全ながらも潜水艦に変形する

という大変意欲的かつ魅力的な玩具で

現在でもファンが多い名品です。

当然プレミアもスゴイ事になってますが…。

 

12作「ユア・アイズ・オンリー」ではエスプリターボが登場!

画像は2000年発売のコーギー製007仕様のダイキャストモデル。

 

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